映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2007-01-01から1年間の記事一覧

眉山 -びざん-

先日、会社の出張で徳島に行ってきた。 徳島市内には、映画「眉山」の大きなポスターや 映画のロケ地には記念プレートがあった。 「徳島ロケマップ」も置いてあった。 【画像:38711.jpg】 この映画のロケに関わった市民が3万人という。 徳島の街全体が応援…

バベル

【画像:38710.jpg】 昨年のカンヌ映画祭で監督賞を受賞。今年のアカデミー賞では作品賞最有力候補といわれ、菊地凛子が助演女優賞にノミネートされた話題作だ。 モロッコ、メキシコ、アメリカ、日本という、国も人種も言語も異なる場所で進行するドラマを交…

ハッピーフィート

【画像:38709.jpg】 フランスのドキュメンタリー映画「皇帝ペンギン」(05年)は、その年のアカデミー賞(長編ドキュメンタリー映画賞)を受賞し、世界中の人々が驚きと感激をもって観た傑作だった。 厳寒の4か月間何も口にしないで、ヒナをかえす父親ペン…

クイーン

【画像:38708.jpg】 ダイアナ元皇太子妃の事故死から1週間の、英国王室の混乱をリアルに描いたドラマである。 エリザベス女王(ヘレン・ミレン)とブレア首相(マイケル・シーン)のふたりの主役が本当に本人そっくりに演じている。 2007年アカデミー賞で…

私の履歴書 新藤兼人

【画像:38706.jpg】 日経新聞朝刊「私の履歴書」、今日5月1日からは、95歳の現役映画監督 新藤兼人が登場。 (右のチラシは監督最新作) 私が新藤兼人の名前を知ったのは、中学時代に観た映画「第五福竜丸」(58年)。 有名なビキニ環礁の被爆事件を正面…

ブラッド・ダイヤモンド

【画像:38705.jpg】 "ダイヤの価値を決める [4つのC] -- Color(色) Cut(カット) Clality(透明度) Carat(カラット) しかし、実は5つめのC <Conflict(紛争)> が存在することを、あなたは知る--" 「ラストサムライ」のエドワード・ズウィック監…

二代目中村錦之助襲名披露口上

中村信二郎改め二代目中村錦之助襲名「口上」を歌舞伎座で見た。 今回の口上は、総勢23名の賑やかな顔触れ。 最初に仕切り役の富十郎が「襲名は、松竹永山元会長の強い意志だった。」と披露し、先代と仲良しだったころの思い出話をした。 仁左衛門、梅玉な…

中村錦之助襲名

今月の歌舞伎座は、中村信二郎が「二代目中村錦之助」を襲名する舞台。 初代中村錦之助といえば、東映時代劇映画の大スター。 私が小学生の頃、映画に熱中したきっかけは錦之助主演の「笛吹童子」だった。 歌舞伎俳優だった錦之助が、美空ひばりのプロダクシ…

本当に面白い ムービーは?

【画像:38702.jpg】 ”映画ファンのみの投票で決める 28,385人の声で創った 「本当に面白い!ムービー100」” 「ぴあ ムービーランキング<2007-2008年最新版>」 を買った。 この手の本は、どうしても上位ランクの作品で未見の作品はないかを探してしまう…

「字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ」

”爆笑御礼申し上げます。 尻をたたかれ続けて20年、 「映画界の影武者」(女)、初告白。”外国映画の字幕翻訳家といえば、昔のひとにはなつかしい清水俊二、著書も多い戸田奈津子が有名だ。 現役の字幕翻訳家太田直子は、 自らを「字幕屋」と呼ぶ。字幕翻…

ホリデイ

【画像:38700.jpg】 「ホリデイ」(原題 The Holiday )とは、 もちろん「クリスマス休暇」をさす。 インターネットの家交換サイトで知り合ったヒロイン 昔の彼を忘れられない ケイト・ウィンスレット 彼の浮気を許せない キャメロン・ディアス ふたりが互い…

日本映画にワイドスクリーンが少ない理由は?

小学生のときに熱狂した東映時代劇。 中学生時代に毎週観ていた日活アクション映画。 日本映画全盛時代の映画はワイドスクリーン(シネスコ版)だった。 これは、もちろん振興してきたテレビの対抗策。ワイド画面に波と岩、そこに「東映」のタイトルがなつか…

歌舞伎を最も安く見る方法

歌舞伎を観たことがないという友人を歌舞伎座に案内した。夕方6時に歌舞伎座近くの蕎麦屋「宮城野」で待ち合わせ、お酒少々飲みながら蕎麦を食べて、時間を待つ。 今回は、通し狂言「義経千本桜」の大詰(最後の出し物)「川連法眼館」の一幕だけを観ようと…

デジャヴ

【画像:38697.jpg】 予告編を観ると「デジャブ=既視感」の謎を描く「サスペンス巨編」という印象であったが、実際はミステリーも、SFも、アクションも、たっぷり含んでいて、いかにもハリウッド娯楽作らしい映画であった。 未見のひとにはネタバレ注意で…

「夜は短し歩けよ乙女」

”天然キャラの少女に 萌える男子の純情! キュートで奇抜な恋愛小説in京都” 4月5日発表予定の2007年本屋大賞ノミネート作品森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」(角川書店。06.11.30刊)を読んだ。 なんとも痛快な青春恋愛小説である。 こんな彼がいたら女…

「タペストリーホワイト」

"「勉強もいいけど、大人になたら素敵な恋をするのよ。 ベルマークを集めているように幸せな恋を。」” 恋愛小説大好き男が、小説と1枚のCDを持ってきた。 それが大崎善生著「タペストリーホワイト」(文藝春秋。06.10.30刊)と、キャロル・キングのアルバ…

世界のクロサワ最新作「叫(さけび)」

【画像:38694.jpg】 ”世界のクロサワ”といえば、かつては黒澤明監督をさしていた。 だが現在は「黒沢清」監督が、そう呼ばれている。 監督が新作をが発表するたびに、ヴェネチア国際映画祭やカンヌ国際映画祭に招待作品として日本公開前に世界に発表される…

アカデミー賞の予想結果

「本命なき混戦」といわれた第79回アカデミー賞の授賞式の模様を WOWOWで見た。 同時中継版のほうは、同時通訳が聴き取りにくく見るのを断念。 翌日に放送された日本語字幕版のほうを見た。 私の主要部門6部門予想(2月24日ブログ)結果は、4勝2…

ドリームガールズ

【画像:38693.jpg】 大ヒットしたブロードウエイ・ミュージカルの映画化。 1960年代を代表するダイアナ・ロスと彼女が在籍していたシュープリームスの成功物語がモデル。 黒人歌手冷遇の時代背景やショービジネスの世界もよくわかるストーリー展開。 歌唱力…

米アカデミー賞 発表迫る

映画の祭典、第79回米アカデミー賞授賞式が2月25日(日本時間26日)に行われる。 【画像:38692.jpg】 今年のアカデミー賞の日本での話題は、クリント・イーストウッド監督・渡辺謙主演の『硫黄島からの手紙』が作品賞候補。そして、『バベル』の演技で菊地…

通し狂言 仮名手本忠臣蔵

江戸時代の歌舞伎上演は、早朝から夕方までひとつの演目を初めから終わりまで<通し>で上演されたという。 明治中期以降から、昼・夜の二部制度となり、時間内に作品総てを上演できなくなったので、人気のある場面のみ上演されることが普通となった。 今月…

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式

【画像:38690.jpg】 バブル時代の1990年にタイムスリップした広末涼子は、現代との違いに、唖然とする。 ポケベルでの彼女連絡、六本木のディスコでの「眉ふと〜い!」ボディコン娘、アッシー君にタクシー争奪競争、誰もが平和にうかれていた時代。 な…

どろろ

【画像:38689.jpg】 洋画より元気な邦画界。 国内興行成績が洋画を抜いて2週 連続第1位の「どろろ」 (塩田明彦監督)を観てきた。 手塚治虫の人気冒険活劇を実写化。 2ヶ月にわたるニュージーランドでの ロケ敢行。 20億円という邦画としては巨額の製…

三橋節子「雷の落ちない村」

私が大切にしている絵本がひとつある。 三橋節子作・絵の「雷の落ちない村」(小学館。1977年)である。 先週のNHKテレビ「新日曜美術館」で、『永別の自画像・日本画家三橋節子。がんで利き腕を失った画家の奇跡の物語。』 また昨年12月にテレビ東京「美の…

マリー・アントワネット

【画像:38687.jpg】 歴史映画を観る楽しみのひとつは、映画の舞台となった場所や時代を体感できること。 映画「マリー・アントワネット」も、フランス革命前夜時代、実際にヴェルサイユ宮殿で撮影された宮廷世界にたっぷり浸ることができる。 その豪華絢爛…

それでもボクはやってない

【画像:38686.jpg】 " 賞賛の嵐!! あなたの判決は!? 裁判がこんななんて、全然知らなかった。 (22才 女性) えっ?これって現実なの? ---だとしたら大問題だね。 (NY州 弁護士)” <2月2日の新聞広告より> 痴漢冤罪事件を扱った本格的社会派映画だが、…

ディパーテッド

【画像:38685.jpg】 "マフィアに潜入した警察の男 ディカプリオが騙す! 警察に潜入したマフィアの男 デイモンが欺く!" 香港映画「インファナル・アフェア」(02年)は次が読めない大胆なストーリー展開のすばらしい脚本だっただけに、巨匠マーティン・スコ…

「Shall weダンス?」 アメリカを行く

アメリカで公開され最大の観客動員をした日本映画をご存知ですか? そう、それは周防正行監督「Shall weダンス?」(96年)。 ハリウッドでリメイクまでされたほどのヒット作。 その周防正行監督が書いた本「Shall weダンス? アメリカを行く」(文春文…

驚愕のラストシーン

前回書いた「ラッキーナンバー7」には驚きのラストが用意されていた。 サスペンス・ミステリーやSF映画の楽しみのひとつに、最後に、あっと!驚く「どんでん返し」があることだ。 そこで、私が選ぶ 「驚愕・衝撃のラスト」映画ベスト5(製作順) 「サイ…

ラッキーナンバー7

【画像:38682.jpg】 サスペンスの神様アルフレッド・ヒッチコックを尊敬している私が、お勧めするサスペンス・ミステリー映画がこれ。 「ラッキーナンバー7」。 不運続きの主人公スレヴンが、大物ギャング同士の対立に巻き込まれていく物語。 一見、脈絡が…