映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ポール・ニューマンを偲ぶ

名優ポール・ニューマンが亡くなった。代表作は、ずばり「明日に向って撃て!」(1969年)だろう。だが、ポール・ニューマンといえば、私は「明日に向って撃て!」以前の60年代作品が、強烈に焼きついている。 指を折られ、文無しとなりながら復讐戦に立ち向…

「アキレスと亀」

北野武監督の前作「監督・ばんざい!」は、思いつきだけで撮影に入ってしまうキタノ・タケシ監督が主人公で、監督自身の何をやってもうまくいかない焦りや恐怖を描いていた。こんな監督を「世界のキタノ」なんて言ってると世界は爆発するぞ!というような自…

文楽「奥州安達原」

国立劇場小劇場の文楽9月公演を、申し込み初日にインターネットで申し込んだが、第一部はすでに完売。第二部のほうを観ることができた。劇場はさすがに、満席。今回は人形遣いの吉田清之助が亡き師の名跡「豊松清十郎」襲名披露の舞台。人形遣いの芸名は、…

「イントゥ・ザ・ワイルド」

オスカー俳優ショーン・ペンが映画化権を10年越しで獲得し、自ら監督に専念した映画。これが監督4作目というが、私は彼の作品を初めて鑑賞。 大学を優秀な成績で卒業した主人公クリスは、貯金を慈善団体に寄付し、家族に何も伝えずに、ひとり放浪の旅に出…

我こそは ”七人の侍”

→東宝レコードのLP リアルサウンドトラック 七人の侍 NHKBS2では、”没後10年黒澤明特集”として全作品が放映されているが、関連番組「クロサワ アイカーブ特集 我こそは”七人の侍”」を観た。 この映画にのめりこんだゲスト達が語る、それぞれの「…

「グーグーだって猫である」

少女漫画家の麻子(小泉今日子)が13年暮らした猫のサバを亡くして、悲しみのなか、ある子猫と出会い、元気になっていく・・映画ジャンルに”親子の成長物語”というのがあるが、この親子は漫画家と子猫。ペットブームの昨今ペットは家族と同じ扱い。グーグ…

”七人の侍”はこうして作られた

昨日、NHKBS2で、「クロサワ アイカーブ特集”七人の侍”はこうして作られた」が放映された。黒澤明監督自身が出演した「七人の侍」の貴重なメイキング映像(1991年NHK製作)。冒頭、黒澤監督が製作意図を語る。「当時の映画は淡白なものが多い。観客…