映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ニュー・ワールド<壮大な映像叙事詩>

神々しいまでの詩的で美しい映画に出会った。傑作の誕生である。 アメリカ映画「ニュー・ワールド」を見終わったあとも、いまだに幸せな気分にひたっている。 この映画の監督は、テレンス・マリック。 彼の名を一躍伝説化した「天国の日々」(78年)から20年…

歌右衛門を偲んで

4月の歌舞伎座は、六世中村歌右衛門五年祭追善公演。 故人ゆかりの演目をそろえる。六世歌右衛門は、女形一筋に生き、華麗で情艶な芸風で昭和の歌舞伎界の第一人者。 その追善の「口上」がある夜の部を観に行ってきた。 「口上」は、役者の素顔が見えて、役…

プロデューサーズ

トニー賞(米アカデミー賞の演劇版)12部門、史上最多受賞のブロウドウエイ・ミュージカルが完全映画化!! という広告にのせられて、映画「プロデユーサーズ」を観にいった。 これは面白かった。 映画は、舞台をそのまま映画に持ち込んでいて、監督もしかり…

ゴルフの映画

ゴルフの季節。 私は冬の間を除き、月2回ほどのゴルフを楽しんでいる。 今年は、まあまあの調子だが、ベストスコア89からワースト104と、あいも変わらず変動が大きく安定しない。 ゴルフを描いた映画は少ない。 邦画では、武田鉄矢主演の「織部金次郎…

「スクリーンの向こう側」&「第三の男」

映画字幕翻訳者である戸田奈津子さんが書いた本「スクリーンの向こう側」(WOWOW・共同通信社。06.4.12.刊)を読んだ。 彼女の青春時代には、映画を「生涯で、今日この一回だけ!」とおもい、「食い入るように全身全霊を画面に注いで見た」そうだ。 彼女が大…

映画が趣味でよかった

昨夜は、目黒のそば店で飲み会。 私が映画専門のブログを書いていると話したところ、同期入社の同僚が、私が映画大好き人間とは今まで知らなかったと言う。 私のまわりには、もう何年も映画館に行ったことが無いという人が多く、会社の飲み会ではめったに映…

偉大な脚本歴代第一位は「カサブランカ」

アメリカの映画・テレビの脚本家1万人でつくる脚本家組合が「偉大な脚本・歴代ベスト110」を7日発表した。 第一位には、映画「カサブランカ」(42年)の脚本を選出した。 これには驚いた。映画監督は脚本を最も重視し、脚本は監督やスタッフのために、彼…

ウェブ進化論

ベストセラー「ウェブ進化論」(梅田望夫著。ちくま新書。06.2.10.刊)を読んだ。 インターネットが登場して10年。私もブログを書き、それが全世界に即時発信されるなぞ、10年前には思いもよらなかった世界。 この世界にうとい私には、ネットの現状と展望が…

都築政昭著「黒澤明と七人の侍」

文庫化された都築政昭著「黒澤明と七人の侍」(朝日文庫。06.3.30.刊)を読んだ。 撮影日数148日、予算の五倍の費用を投じた大作「七人の侍」の誕生を追ったドキュメンタリー。 この本を読むと、日本ではこのような贅沢で過酷な映画造りは二度とできない!と…

世界で最もセクシーな女性 ヨハンソン

アメリカ男性誌FHMで、毎年恒例の「世界で最もセクシーな100人の女性」が発表され、ニューヨーク生まれの映画女優スカーレット・ヨハンソンがトップに選出された。 ヨハンソンは、映画「ロスト・イン・トランスレーション」(03年)、「理想の女」(04年…

近松物語 <世界のミゾグチ>

CS放送の日本映画専門チャンネルで、2月から「没後50年・監督溝口健二の世界」を特集していて、代表作のひとつである「近松物語」(54年)を観た。 この映画の予告編も同時に観たが、「3年連続ベニス国際映画祭で受賞した世界の名匠溝口健二監督が贈る問…