映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「Shall weダンス?」 アメリカを行く

アメリカで公開され最大の観客動員をした日本映画をご存知ですか?
そう、それは周防正行監督「Shall weダンス?」(96年)。

ハリウッドでリメイクまでされたほどのヒット作。

その周防正行監督が書いた本「Shall weダンス? アメリカを行く」(文春文庫)は、アメリカ公開されるまでの経緯や契約トラブル、18都市での上映キャンペーンの旅日記である。

これが、めっぽう面白い。映画1本分の面白さ。

アメリカでは、2時間を越える字幕つき外国語映画は絶対にヒットしない、というといことで、最初2時間16分のオリジナルは無理やり1時間58分にフィルムカット(18分)された。

この監督と編集者とのやりとりが興味深い。

ひとつのシーン・カットがいかに映画のリズムやテーマ全体に係ってくるのかがよくわかる。


こんなに映画を愛し、情熱的で、理知的な周防監督の11年ぶりの新作が、”とことん社会派ムービー”という「それでもボクはやっていない」である。