映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2019-01-01から1年間の記事一覧

2019 ベスト映画10本

第1位「ROMA/ローマ」(アルフォンソ・キュアロン監督)https://uramado59.hatenablog.com/entry/2019/03/11/115527 第2位「ジョーカー」(トッド・フィリップス監督)https://uramado59.hatenablog.com/entry/2019/10/04/210240 第3位「スパイダーマン:…

「カツベン!」

映画館で上映された弁士付き無声映画を今年は2回観た。ジョン・フォード監督「三悪人」(シネマート新宿)と、小津安二郎監督「淑女と髭」(川崎市アートセンター)。弁士は、佐々木亜希子さんと大森くみこさん。映画はいずれも無声映画の傑作なので、弁士…

「i-新聞記者ドキュメント-」

オウム真理教信者達の日常を追ったドキュメンタリー映画「A」続編「A2」で注目され、多くの映画、テレビ、著作で知られる森達也監督と、「新聞記者」のプロデューサー河村光康が手がけたドキュメンタリー映画。 東京新聞の社会部記者、望月衣塑子の仕事に肉…

「パリに見出されたピアニスト」

ドキュメンタリー映画のような邦題。原題は”AU BOUT DES DOIGTS”ピアノの”指先で”といった意味らしい。ポスターのキャッチコピーには「この指で、未来を拓く」とあるので、こちらのほうが原題に近く、いいと思う。 ピアニストとして才能を持ちながら、貧困生…

「The King and I 王様と私」

渡辺謙とケリー・オハラが主演し、トニー賞4部門に輝いた名作ミュージカル舞台が今年の夏に東急シアターオーブで凱旋公演したばかり。 2018年8月のロンドン・パラディウム劇場での公演の生中継映像を収録した映画が公開。音響の良い映画館の大スクリーンで鑑…

和田誠さん追悼

お楽しみはこれからだ、日活名画座、麻雀放浪記・・・ これまでブログでも何度か取り上げた和田誠さん。追悼には、この3つの記事を。 1964年、和田誠のアニメ「MURDER!」https://uramado59.hatenablog.com/entry/20110903/p1 「ヒッチコックに進路を…

「ジョーカー」

DCコミックスキャラでハリウッド映画ながら、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した話題作ということで、一刻も早く観たくて初日に鑑賞。 バットマンの敵役“ジョーカー“の誕生を描く。なぜ、母親を介護している善人アーサー(ホアキン・フェニックス)…

「アド・アストラ」

宇宙飛行士のロイ(ブラッド・ピット)は、太陽系の彼方で消息不明になっていた父親(トミー・リー・ジョーンズ)に会うため、宇宙へと飛び立つ…… 宇宙への旅は楽しいものでなく孤独との戦い。次に何が起こるか読めない展開のなかで、ほぼ出ずっぱりの孤独感…

「ロケットマン」

エルトン・ジョン本人が製作総指揮し自身の波乱の音楽人生を描く。 1997年ロンドンへ海外出張に行ったとき、ダイアナ元皇太子妃への追悼歌「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」の曲がいたるところで流れていて、店にはこのCDが山積み。お土産に購入した思い出…

「天気の子」

アニメ界の”印象派”新海誠監督が原作、脚本、監督の約3年ぶり最新長編アニメ。 監督ファンだったので前作「君の名は。」の時は、待ちきれず公開第1週目に観に行ったが希望の席が取れなかったので、今回はゆっくりと待って公開4週目に行ったので希望の席は…

「トイ・ストーリー4」

これまでリアルタイムで映画館で観てきた大好きなシリーズ。 1995年のシリーズ第1作は、初の全編フルCGアニメの描写に驚愕。第2作は、フルCGに加えてストーリーが、進化していた。第3作は、さらに感動的なストーリーが待っていた。少年アンディの一番のお気…

「新聞記者」

東京新聞記者の望月衣塑子による著書を原案とした本格社会派サスペンス。 内閣情報調査室の官僚(松坂桃李)と東都新聞記者(シム・ウンギョン)の二人は、医療系新設大学設置情報から接点が・・・ 記憶に残っている事件を客観的に描くため、この映画では数…

「町田くんの世界」

安藤ゆきの同名コミックが原作。監督は「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」で2017年キネマ旬報ベストテン第1位を獲得した石井裕也。 人間が好きという高校生町田くんが、人間は嫌いという同級生女子と初めての恋に振り回されて・・この主役二人が瑞々し…

「マイ・ブックショップ」

1959年イギリスの小さな町。当時の暮らしぶりや海辺の雰囲気が全編素晴らしい。 戦争で夫を亡くした女性(エミリー・モーティマー)が、書店が一軒もなかった町で、夫との夢だった書店を開業する。 映画は静かに平和に始まっていくが、次第に地元有力者が書…

「アガサ・クリスティー ねじれた家」

アガサ・クリスティもグレン・クローズも私好み。グレン・クローズが画面に登場するだけで、とたんにミステリアスな雰囲気がでてくるから凄い。 多くの登場人物を追うのにやや忙しいが、久しぶりに”犯人はこの中にいる”本格推理を楽しんだ。 自身の最高傑作…

「ブラック・クランズマン」笑える ポスター

真ん中にいるのが主役。謎の三角白頭巾。 その下には英語タイトルがあり、「KKK」が読めます。 笑えますね。

「ブラック・クランズマン」

この映画のキャッチコピーは、実に当を得ている。 ”前代未聞の実話! 黒人刑事がKKKに侵入捜査 痛快リアル・クライム・エンターテインメント!” 舞台は、1979年、コロラド州。黒人警察官ロン(ジョン・デビッド・ワシントン)とフリップ(アダム・ドライ…

「ROMA/ローマ」

Netflixではなく映画館で鑑賞。 メキシコ・ローマ地区に住む家政婦の物語。映画的興奮満載のドラマ描写で、人間とその生活、社会情勢がしっかり描かれていて、感動する。素晴らしい映画。 床のタイルを映した映像で始まるタイトルバックからのワンカット場面…

「ともしび」 

ベルギーの小さな町に住む老女アンナ(原題)。夫は収監されていて、犬と独り住まい。家政婦として働き、演劇サークルやプールで日々過ごす。息子との確執が悩みである。 こんなアンナの日常を淡々とカメラが追うだけの映画なのだが、アンナの眼、顔、身体が…

レディー・ガガにアカデミー賞主題歌賞

WOWOWでアカデミー賞授賞式生中継を楽しんだ。 ひときは感動したのが、レディー・ガガ。「アリー/ スター誕生」のノミネート歌曲「シャロウ」を、監督兼共演者のブラッドリー・クーパーと熱唱し、会場を大いに盛り上げた後に、アカデミー賞主題歌賞受賞が発…

2019年アカデミー賞 大胆予想

このブログで毎年恒例のアカデミー賞予想時期となりました。 今年は、 Netflixで配信されたメキシコ映画「ROMA/ローマ」が最多10部門でノミネートされたのが話題に。 主要6部門、私の予想は、 ☆作品賞予想=「女王陛下のお気に入り」<写真> 「ROMA/ローマ…

ヒッチコック監督は最強です

これまで5000本もの映画を観てきた。その中でも、繰り返し観ているのが、小津安二郎監督とアルフレッド・ヒッチコック監督という二人の映画職人の監督作品。 このブログに移行して、過去のヒッチコック監督の記事をチェックしようとしたが、私の記事の分類「…

2018年のベスト映画10本

毎年恒例のベストテン。 これまで年末にアップしてきましたが、昨年末はブログ引っ越し作業で休止していたので、遅れましたが掲載します。 第1位「ボヘミアン・ラプソディ」(ブライアン・シンガー監督)フレディの生き様がしっかり描かれているので、最後…