映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「ホノカアボーイ」

"ハワイ島の小さな小さな映画館。 まさか僕がここで働くことになるなんて。 風変わりなこの町の人たちと不思議な時を過ごす。” この映画の魅力は、登場する”風変わりなこの町の人たち”だ。特に女優陣が、いい雰囲気なのだ。久しぶりに映画出演の倍賞千恵子の…

歌舞伎座さよなら公演 「元禄忠臣蔵」

討ち入り場面がない、最も史実に近い、忠臣蔵の決定版ともいわれる真山青果作「元禄忠臣蔵」。歌舞伎座さよなら公演3月夜の部を観た。3場面に3人の大石が登場する。団十郎はお家芸荒事タッチを捨てて”人間対人間”の抑えた感情で、南部坂雪の別れ」を演じ…

原田マハ著 「キネマの神様」

”この世に 映画がある限り、人々は映画館へ 出かけていくだろう。 家族と、友人と、恋人と…。 壊れかけた家族を映画が救う、感動の物語”映画は、DVDではなく”映画館で”観るべきだという友人から、お勧め本のメールがあった。さっそく購入して、読み始めた…

「オーストラリア」

近時珍しいスペクタクル・ロマンの大河ドラマ。オーストラリア版「風と共に去りぬ」ということか。第二次世界大戦直前の時代、イギリス貴族の女性と野性的なカウボーイの愛を描く。「風」と同様に”土地”が舞台。それを、オーストラリア出身の美男美女ニコー…

中本千晶著 「熱烈文楽」

文楽の魅力をたっぷりと教えてくれるお奨めの入門書(豊竹英大夫監修。三一書房刊)。この本の特徴は、ずばりイラストでの解説にある。舞台や人形等の説明に一切写真は使っていない。廣田修 画伯のイラスト「熱烈図解十八番」は、すばらしい出来。実際の床本…

「チェンジリング」

現役の映画監督のなかで最も優れた一人を選べと言われたら、私はためらいなく、クリント・イーストウッド監督をあげる。 78歳となる監督の「チェンジリング」は、"true story" 。 内容は、息子の失踪、殺人事件、警察の腐敗と、暗く重いが、テーマは”希望”。…

「私の履歴書」 香川京子

日経新聞「私の履歴書」今月は女優の香川京子。連載5日目の今日の記事は、映画スター募集の新聞記事を見て、”これだ”と思い応募して、5,400人の応募者のなかから選ばれ、新東宝に入社するまでが、書かれていた。 香川京子といえば、まずは「ひめゆりの塔」…

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」

映画本編が始まる前に出てくる映画会社名タイトル。WB製作の映画ははこれまでも数々の遊び心ある会社名タイトルで知られるが、今回は、”ボタン”で作った会社名タイトル。なぜ”ボタン”なのか?、これは映画を観ればすぐわかる。 ”アカデミー賞最多13部門ノ…