映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

二代目中村錦之助襲名披露口上

中村信二郎改め二代目中村錦之助襲名「口上」を歌舞伎座で見た。

今回の口上は、総勢23名の賑やかな顔触れ。
最初に仕切り役の富十郎が「襲名は、松竹永山元会長の強い意志だった。」と披露し、先代と仲良しだったころの思い出話をした。
仁左衛門梅玉など、先代のやんちゃ坊主時代を語る人が多い。
吉右衛門吉右衛門劇団での「錦兄ちゃん」と呼んでいた時代のこと、「先代が残されたものは大きい。」と語る。
終盤には、勘三郎が「襲名というのは、もう大変。」と笑わせ、さすがというか緊張感ただよう座を和ませた。
先代の息子で13歳の隼人も緊張していた。
総じて型どおりの挨拶が多かったのが、ちょっと残念だった。

最後は二代目錦之助が、「歌舞伎界で代々引き継がれるよう精進する。」と立派に堂々と挨拶していた。
ただ、東映映画スターの名跡を、いま何故襲名したのかは、だれも語らなかった。

夜の部舞台では「角力場(すもうば)」で、錦之助が若旦那と相撲取りの二役をすっきりと演じ、叔父錦之助の気品を出していて二代目のこれからの活躍が大いに高まる舞台だった。