映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

清純派の人気女優・芦川いづみ

日活黄金時代を代表する女優、芦川いづみ。オールドファンには、なつかしいひと。その清純な美しさで、和製オードリー・ヘプバーンとも言われて。 代表作は、川島雄三監督「洲崎パラダイス赤信号」「幕末太陽傳」田坂具隆監督「乳母車」「陽のあたる坂道」熊…

「男はつらいよ」4Kデジタル修復版

27年間で48作。世界最長の映画シリーズとしてギネス認定。国民的映画となった「男はつらいよ」シリーズ。 その誕生50周年プロジェクトによって2年をかけて完成した「4Kデジタル修復版」が、BSテレビ東京で毎週土曜日に放映中である。 この機会にと、第1作目…

日活映画黄金時代の美女たち

日本映画の黄金時代、あこがれの女優は吉永小百合さん。私と同年代で、高校生時代に主役だった映画「ガラスの中の少女」「キューポラのある街」や「若い人」など彼女のセーラー服姿が同じ高校生当時まぶしかった。 コロナ禍の影響で自宅にいることが多いので…

追悼エンニオ・モリコーネ

イタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の音楽を作曲したことで有名なエンニオ・モリコーネさんが亡くなった。91歳だった。60年代から映画音楽の作曲を始め、セルジオ・レオーネ監督をはじめ、ジュゼッペ・トルナトーレ、ブライアン・デ・パルマ、クエ…

「日本沈没」1973年版

私が大学生のころ、「SF御三家」と呼ばれた小松左京・星新一・筒井康隆に夢中だった。兄が購読していた雑誌「SFマガジン」は長く愛読雑誌だった。特に小松左京は、64年長編第1作の「日本アパッチ族」からファンになり、「復活の日」「エスパイ」「果しな…

定額制動画配信を楽しむ

新型コロナウイルスにより外出自粛のいま、自宅で気軽に映画が楽しめるネット有料動画配信。 動画配信といえば、第91回アカデミー賞で監督賞、外国語映画賞、撮影賞を獲得した「ROME/ローマ」で話題となったNetflix。この映画史を塗り替えた作品で、一躍動画…

映画館経営の危機

緊急事態宣言の全面解除。 やっと関西や東京を除く近隣県等での映画館が再開した。再開した様子の情報といえば、館内はガラガラだそうだ。満席となっても前後左右の座席を空けての最大50%。これでは新作の上映が危ぶまれるのも当然だろう。 特に、ミニシ…

何度も繰り返し観てしまう映画

DVDやBDが普及しWOWOW録画が可能になってから、同じ映画を何回も観ることがある。どうして何回も観てしまうのだろうか? これまで10回以上観ている映画は、「駅馬車」1939年 ジョン・フォード監督「裏窓」 1954年 アルフレッド・ヒッチコック監督「彼岸花」1…

「彼らは生きていた」

新型コロナウイルスで外出自粛、休業している映画館もある日曜日。評判の作品をネット配信で鑑賞。 「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督が、第1次世界大戦の記録映像を再構築して製作したドキュメンタリー。 当時のフィルム映像にデジタ…

新型コロナウイルスのおかげで

2月上旬に「スターウオーズ9」を観てから、1か月以上も映画館に行っていない。外出も少なくなり、もっぱら自宅で、WOWOWや映画専門チャンネルでの録画しておいた映画や所有しているDVDを毎日のように観ている。 おかげで、次々と旧作名画との再会です。あこ…

2020年アカデミー賞 大胆予想

このブログで毎年恒例のアカデミー賞予想時期となりました。 今年は、 Netflixで配信された作品が多くノミネートされたり、「パラサイト 半地下の家族」が、韓国映画で初めて作品賞に選出されるなどが話題に。 主要6部門、私の予想は、 ☆作品賞予想=「1917…

「ジョジョ・ラビット」

第2次大戦下のドイツが舞台。兵士訓練中の10歳の少年が主役で、自然な演技で観客の涙腺を誘う。少年には空想上の友ヒトラー(なんと監督自身が珍演)がいて、その会話がおかしい。監督は「マイティ・ソー バトルロイヤル」のタイカ・ワイティティ。 反戦を前…

謹賀新年

あけましておめでとうございます 2006年1月ブログ開設時には週2回投稿をめざし書き始めたブログ。 なんと15年目となりました。 最近では月2回程度の少ない投稿となっていますが、インスタグラムへの投稿に忙しいこともひとつの理由です。このブログは、…

2019 ベスト映画10本

第1位「ROMA/ローマ」(アルフォンソ・キュアロン監督)https://uramado59.hatenablog.com/entry/2019/03/11/115527 第2位「ジョーカー」(トッド・フィリップス監督)https://uramado59.hatenablog.com/entry/2019/10/04/210240 第3位「スパイダーマン:…

「カツベン!」

映画館で上映された弁士付き無声映画を今年は2回観た。ジョン・フォード監督「三悪人」(シネマート新宿)と、小津安二郎監督「淑女と髭」(川崎市アートセンター)。弁士は、佐々木亜希子さんと大森くみこさん。映画はいずれも無声映画の傑作なので、弁士…

「i-新聞記者ドキュメント-」

オウム真理教信者達の日常を追ったドキュメンタリー映画「A」続編「A2」で注目され、多くの映画、テレビ、著作で知られる森達也監督と、「新聞記者」のプロデューサー河村光康が手がけたドキュメンタリー映画。 東京新聞の社会部記者、望月衣塑子の仕事に肉…

「パリに見出されたピアニスト」

ドキュメンタリー映画のような邦題。原題は”AU BOUT DES DOIGTS”ピアノの”指先で”といった意味らしい。ポスターのキャッチコピーには「この指で、未来を拓く」とあるので、こちらのほうが原題に近く、いいと思う。 ピアニストとして才能を持ちながら、貧困生…

「The King and I 王様と私」

渡辺謙とケリー・オハラが主演し、トニー賞4部門に輝いた名作ミュージカル舞台が今年の夏に東急シアターオーブで凱旋公演したばかり。 2018年8月のロンドン・パラディウム劇場での公演の生中継映像を収録した映画が公開。音響の良い映画館の大スクリーンで鑑…

和田誠さん追悼

お楽しみはこれからだ、日活名画座、麻雀放浪記・・・ これまでブログでも何度か取り上げた和田誠さん。追悼には、この3つの記事を。 1964年、和田誠のアニメ「MURDER!」https://uramado59.hatenablog.com/entry/20110903/p1 「ヒッチコックに進路を…

「ジョーカー」

DCコミックスキャラでハリウッド映画ながら、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した話題作ということで、一刻も早く観たくて初日に鑑賞。 バットマンの敵役“ジョーカー“の誕生を描く。なぜ、母親を介護している善人アーサー(ホアキン・フェニックス)…

「アド・アストラ」

宇宙飛行士のロイ(ブラッド・ピット)は、太陽系の彼方で消息不明になっていた父親(トミー・リー・ジョーンズ)に会うため、宇宙へと飛び立つ…… 宇宙への旅は楽しいものでなく孤独との戦い。次に何が起こるか読めない展開のなかで、ほぼ出ずっぱりの孤独感…

「ロケットマン」

エルトン・ジョン本人が製作総指揮し自身の波乱の音楽人生を描く。 1997年ロンドンへ海外出張に行ったとき、ダイアナ元皇太子妃への追悼歌「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」の曲がいたるところで流れていて、店にはこのCDが山積み。お土産に購入した思い出…

「天気の子」

アニメ界の”印象派”新海誠監督が原作、脚本、監督の約3年ぶり最新長編アニメ。 監督ファンだったので前作「君の名は。」の時は、待ちきれず公開第1週目に観に行ったが希望の席が取れなかったので、今回はゆっくりと待って公開4週目に行ったので希望の席は…

「トイ・ストーリー4」

これまでリアルタイムで映画館で観てきた大好きなシリーズ。 1995年のシリーズ第1作は、初の全編フルCGアニメの描写に驚愕。第2作は、フルCGに加えてストーリーが、進化していた。第3作は、さらに感動的なストーリーが待っていた。少年アンディの一番のお気…

「新聞記者」

東京新聞記者の望月衣塑子による著書を原案とした本格社会派サスペンス。 内閣情報調査室の官僚(松坂桃李)と東都新聞記者(シム・ウンギョン)の二人は、医療系新設大学設置情報から接点が・・・ 記憶に残っている事件を客観的に描くため、この映画では数…

「町田くんの世界」

安藤ゆきの同名コミックが原作。監督は「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」で2017年キネマ旬報ベストテン第1位を獲得した石井裕也。 人間が好きという高校生町田くんが、人間は嫌いという同級生女子と初めての恋に振り回されて・・この主役二人が瑞々し…

「マイ・ブックショップ」

1959年イギリスの小さな町。当時の暮らしぶりや海辺の雰囲気が全編素晴らしい。 戦争で夫を亡くした女性(エミリー・モーティマー)が、書店が一軒もなかった町で、夫との夢だった書店を開業する。 映画は静かに平和に始まっていくが、次第に地元有力者が書…

「アガサ・クリスティー ねじれた家」

アガサ・クリスティもグレン・クローズも私好み。グレン・クローズが画面に登場するだけで、とたんにミステリアスな雰囲気がでてくるから凄い。 多くの登場人物を追うのにやや忙しいが、久しぶりに”犯人はこの中にいる”本格推理を楽しんだ。 自身の最高傑作…

「ブラック・クランズマン」笑える ポスター

真ん中にいるのが主役。謎の三角白頭巾。 その下には英語タイトルがあり、「KKK」が読めます。 笑えますね。

「ブラック・クランズマン」

この映画のキャッチコピーは、実に当を得ている。 ”前代未聞の実話! 黒人刑事がKKKに侵入捜査 痛快リアル・クライム・エンターテインメント!” 舞台は、1979年、コロラド州。黒人警察官ロン(ジョン・デビッド・ワシントン)とフリップ(アダム・ドライ…