1959年イギリスの小さな町。
当時の暮らしぶりや海辺の雰囲気が全編素晴らしい。
戦争で夫を亡くした女性(エミリー・モーティマー)が、書店が一軒もなかった町で、夫との夢だった書店を開業する。
映画は静かに平和に始まっていくが、次第に地元有力者が書店に対して妨害行動が。
いつの時代でも大きな権力に無力な庶民。
それでも凛としたフローレンスの姿が共感をよぶ。
読書に情熱を傾けてきた資産ある老紳士エドモンド(ビル・ナイ)がいて、最後は助けてくれるとばかり信じて・・・
逆転のラストに観客は驚き、感動する。
原題は、単に「The Bookshop」。
邦題にあえてついている「マイ」の意味も最後にわかる。
映画に登場するレイ・ブラッドベリ「華氏451」もナボコフ「ロリータ」も未読だが、ともに映画化されてそれを観ていたのでストーリー展開には支障なかった。
評価 ★★★★☆