映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「ジョーカー」

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DCコミックスキャラでハリウッド映画ながら、ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した話題作ということで、一刻も早く観たくて初日に鑑賞。

バットマンの敵役“ジョーカー“の誕生を描く。
なぜ、母親を介護している善人アーサー(ホアキン・フェニックス)は、悪へと変貌してしまうのか。
観客は結論がわかっているのだが、最後まで飽きさせず緊張感を持続つつ見せつけてくれた。

コメディ「ハングオーバー!」で有名なトッド・フィリップス監督が、原作にはないジョーカー誕生を独自の世界観でオリジナル脚本で描く。

ジョーカー役と言えば「ダークナイト」のヒース・レッジャーがあまりに強烈だっただけに、本作ホアキン・フェニックスの挑戦は無謀ともとられかねないのだが、挑戦は成功。
貧困と病を抱え孤独なアーサー像と狂気が強烈で、画面に釘付け。

緊張感を強いる巧みな脚本、ダーク感が心理に響く撮影、その映像と対話する音楽、どれもが一級品で、しかも今日的なテーマが背景にある、質の高い映画。

評価 ★★★★★(満点)