映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「新聞記者」

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東京新聞記者の望月衣塑子による著書を原案とした本格社会派サスペンス。

内閣情報調査室の官僚(松坂桃李)と東都新聞記者(シム・ウンギョン)の二人は、医療系新設大学設置情報から接点が・・・

記憶に残っている事件を客観的に描くため、この映画では数々の工夫がほどこされている。
政治家をひとりも登場させないで、政治の闇を描く。
実際の官僚の発言は実際のTV報道番組を映して描く。

ラストシーンに作者のメッセージがありそうだ。
観客はいやでも官僚(松坂桃李)の立場をもう一度考えさせられる。
プロパガンダでもなく、カタルシスを狙ったものでもなく、決めつけしない。
そのために観客は思考停止にはならないのだ。

監督は『デイアンドナイト』の藤井道人
最後まで観客を引っぱっていく力量、今日的な問題に切り込んだ姿勢に共感。

  評価 ★★★★☆