映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2012-01-01から1年間の記事一覧

ミュージカル「サンセット大通り」

十数年前、ニューヨークに行った時、グレン・クローズが演じるミュージカル舞台「サンセット大通り」が大評判だった。是非観たくてチケットを頼んだが満席で、観るチャンスを逸した。それからはCDを聴きながら、日本での公演を待っていた。 もう諦めていたが…

「幸せへのキセキ」

最愛の妻を亡くした男が閉鎖した動物園の再建に、自分と家族の再出発に懸けるという、実話を基にしたドラマ。 原題は、内容ズバリの”WE BOUGHT A ZOO”。 監督は、「あの頃ペニー・レインと」のキャメロン・クロウ。登場人物の描写が、温かく優しい。 強い意…

「外事警察 その男に騙されるな」

NHKテレビで評判だった麻生幾原作ドラマの映画化。 ドラマは観ていなかったが、今月末にチャンネル銀河で再放送があるので、今度は見逃せない。 予備知識もなく映画を観たが、シリーズ化も可能な面白さだ。 監督はドラマ版と同じ堀切園健太郎。表に姿を見せ…

「ミッドナイト・イン・パリ」

ほぼ1年に1本のペースで、自分の好きな題材のコメディーを作っているウディ・アレン監督。 本作が監督42作品目となるという。 その作品群のなかでも本最新作は、わかりやすく、お洒落で楽しい作品に仕上がっている。 楽しんで作ったものは観客も楽しい、とい…

「メン・イン・ブラック3 3D」

シリーズ第1作は、個性的エイリアンたちの面白さに圧倒された。 第2作は、わが愛犬と同じパグ犬エージェントFの活躍があったので、まあ良しとしよう。それから10年。第3作は、3Dで期待が高まる。 だが、エージェントK役のトミー・リー・ジョーンズが年…

映画監督・新藤兼人さん死去

私が最も”尊敬する”日本映画監督である新藤兼人監督が、100歳で死去した。高校2年(1961年)のときに観た「裸の島」に大感動して、以後監督作品のほぼ全作品をオールタイムで観てきた。「作りたい映画だけを作ることのできる映像作家」として、尊敬していた…

「ダーク・シャドウ」

60年代後半に作られた米テレビシリーズの映画化だという。バンパイアが200年後に甦る。その甦った時代というのが1972年。この時代を舞台にしたのが正解。 携帯電話が行き交う現代では、バンパイアの趣が台無しであるし、オリジナルと同じ時代の空気を映画に…

「裏切りのサーカス」

映画館で入場券を購入したら、チラシ(下の写真)を1枚くれた。 そこには、「本作に限り、ストーリー、人物相関図などを、ある程度把握してからご覧いただくことをお勧めします。 展開、伏線、結末ー本作の奥深い魅力を、よりお楽しみ頂けること必至です。…

「ル・アーヴルの靴みがき」

フィンランドのアキ・カウリスマキ監督は、90分以内の小品ながらも人生の断片を描く名手。 代表作は「浮き雲」だが、感動のラストシーンを見せたくてこの映画を作ったのではないかと思わせたほど。 前作の「街のあかり」以来、久しぶりに新作に出会えたのが…

「タイタニック 3D」

3回目の劇場鑑賞。 今回は「3D版」。スーパーインポーズでセリフを読んでいると3D画面に集中しにくいので、あえて「日本語吹替え版」を選択。 いつもの「軽量クリップオン型3Dメガネ」持参。 3時間15分の長さだし、途中休憩もないので、水分を取らずに、い…

「ドライヴ」

1時間40分、息もつかせぬ面白さ。ヴィゴ・モーテンセン主演の全裸格闘シーンで有名な「イースタン・プロミス」以来の久しぶりのフィルム・ノワールの世界にたっぷりと浸った。寡黙な主人公、運命の女、マフィア、ヴァイオレンスに加えて、この映画には、”車…

「ファミリー・ツリー 」ほか

ハワイ旅行から帰国。JAL機内の往復で3本の映画を選んで観た。 来月日本公開の「ファミリー・ツリー 」、現在公開中で大評判の「アーティスト」、公開が終了し見逃していた「サラの鍵」。「ファミリー・ツリー 」 旅行先と同じハワイが舞台で、機内で観る…

海外旅行中です

海外旅行中にて、ブログアップしばらくお休みしています。

「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

この映画の「予告編」では、サッチャー首相(メリル・ストリープ)が、数々の苦難を乗り越えたり、国の行く末を決定する重大な決断をしたりと「鉄の女」ぶりの姿ばかり見せられていたので、本編を観ると肩すかしをくらう。映画は、引退し老いたサッチャーが…

「ヒューゴの不思議な発明 3D」

映画創世期のサイレント映画で思い出すのは、学生時代に京橋にあった国立近代美術館(現在のフィルムセンター)で観た多くの作品。サイレント映画は映像が勝負であり、「國民の創生」(D・W・グリフィス監督)や「ナポレオン」(アベル・ガンス監督)など、…

「STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D」

3D映画ファンの私にとって待ちこがれた「STAR WARS・3D版」が公開されるというので、初日に観に行った。大音響のテーマ音楽とともに、”昔々、遥かかなたの銀河で・・」のテロップが3Dの大画面に映し出されるだけで、もうワクワクしてくる。 長時間なので…

「戦火の馬」

広大な西部の風景に騎兵隊の隊列が進む、疾駆する馬上の男たち、駅馬車を引く馬のスピード感・・ ジョン・フォード監督の西部劇映画に欠かせなかった馬。 フォード監督の馬への愛着は、英国陸軍に売った愛馬を取り戻すまでを描いた「愛馬」という作品もある…

「はやぶさ 遥かなる帰還」

日本中を沸かしたイベントや事件の映画化は大ヒットする可能性が高い。市川崑監督の「東京オリンピック」記録映画は空前の大ヒットだったし、南極越冬隊員と残された犬との物語「南極物語」は長らく日本映画興業記録第1位だった。昨年、奇跡の小惑星探査機…

2012年アカデミー賞 直前予想

映画の祭典というにふさわしいアカデミー賞授賞式が直前に迫ってきた。 私はWOWOWでの中継を毎年楽しみにして観ている。 授賞式のホストを務めるのは、これが9回目となるビリー・クリスタルで、今年もまた大いに盛り上げてくれることを期待。そこで、主要4…

「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

9.11同時多発テロで父(トム・ハンクス)を失った少年の成長の物語。対人関係がうまくいかない少年を演じるトーマス・ホーンは、映画初出演とは思えぬ素晴らしさ。 旅のプランを練る時に見せる知的で輝く眼、と タンバリンを鳴らしながら歩く不安な眼、 二つ…

「ドラゴン・タトゥーの女」

2009年度「週刊文春ベスト・ミステリー」第1位に選出された世界的ベストセラーで、本国スウェーデンで映画化された「ミレニアム」のリメイク。 オリジナル映画は3部作とも観ていて、大好きな映画。そのため物語の大筋は知っているのだが、このデヴィッド・…

「ALWAYS 三丁目の夕日’64 3D」

60年代に使っていた”TOHO(東宝)SCOPE”画面から、 おもちゃの飛行機が夕日町を飛んで、 いつしか東京タワー上空へ、真上から撮らえると、タイトル。 3Dの立体感にゾクゾクする。 あのテーマ曲が流れて、久しぶりに夕日町のひとたちに会うと、 もう懐かしさ…

「J・エドガー」

8人の大統領が恐れた男。 男の名は、FBI初代長官のジョン・エドガー・フーバー。 48年間という長い間、権力の座にいたという。最初は正義感に燃えた男も、権力を握り、いかなる情報をも手に入れられるようになると、権力にしがみつくようになり、その…

国立劇場・初春歌舞伎公演

国立劇場で初春歌舞伎公演を観てきた。演目は、 「通し狂言 三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」 「奴凧廓春風(やっこだこさとのはるかぜ)」お正月らしい演目は、黙阿弥の絶筆という「奴凧廓春風」。 染五郎の三段返しの舞踊劇で、曽我物…

「ロボジー」

またもコメディー映画。 「トランスフォーマー」シリーズなどCG全盛の時代を逆手にとったCGなしのロボットが登場。 なんと、じいさんのはいった着ぐるみロボットというから楽しい。 このロボットのデザインは東京造形大学出身の矢口史靖監督自身がデザインし…

「宇宙人ポール」

新年のテレビは、WOWOWで全作放映中の「男はつらいよ」を数本観た。 ラストで寅さんの初売り風景を観ると、やはり”日本のお正月”だな〜という気分に。 映画館に足をと、気分的にコメディーを選択して観たのが、この映画。「ショーン・オブ・ザ・デッド」、「…

新年ご挨拶

さわやかな元日を迎えました 2006年1月のブログ開設から、今月で7年目にはいります。「リログ」と「いい色ブログ」と2度もブログ閉鎖があったため、 昨年この「はてなダイアリー」に引っ越してきました。 書きはじめた頃は、1年間続けられたらと思っていま…