映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「ファミリー・ツリー 」ほか

ハワイ旅行から帰国。JAL機内の往復で3本の映画を選んで観た。
来月日本公開の「ファミリー・ツリー 」、現在公開中で大評判の「アーティスト」、公開が終了し見逃していた「サラの鍵」。

ファミリー・ツリー
旅行先と同じハワイが舞台で、機内で観るのにぴったりの映画。
宣伝ちらしのキャッチコピーは、
”ハワイに暮らしていても、人生は楽じゃない”
娘の反発、妻の浮気、遺産処理への決断など次々にふりかかる問題に右往左往する父親を、ジョージ・クルーニーがコミカルに演じている。
なるほど本年度アカデミー主演男優賞本命ともいわれたのも納得。
ルーニーファンにはセクシー男らしさゼロの役柄だが、これまでの主演映画のなかで、いちばん共感できた。
映画は重層に細部にまで人物が描かれていて滲みだし、観終わっからも余韻が残る、いい映画だ。

「アーティスト」
白黒・無声というので、機内座席のの小さい画面でも十分と思って観たが、失敗だったかもしれない。
脚本、音楽、演出、キャスト(ワンちゃんも)ともにほぼ完璧の出来ばえで、白黒画面の味わいがたまらなく良いのだが、小さい画面ではそれが今ひとつ。
やはり劇場で観るべきだったと悔やんだ。


「サラの鍵」
1942年ドイツ占領下のパリでユダヤ人一斉検挙の日、幼い少女サラは弟を助けようと納戸に隠したが・・
2002年この過去の事件を追うジャーナリストは、妊娠に対すると夫の意向に悩む。
現在を生きる女性が、過去の事件を追ううちに過去の女性と時代を超えて繋がる展開に”歴史の意味”をあぶりだしていく。
緻密な構成と展開で、眼が離せない。
これまた機内で観るには不向き、雑音なしで静かにDVDで再見したい。