バンパイアが200年後に甦る。
その甦った時代というのが1972年。この時代を舞台にしたのが正解。
携帯電話が行き交う現代では、バンパイアの趣が台無しであるし、オリジナルと同じ時代の空気を映画に生かしたほうがいい。
好きな題材を好きに撮るという独自の道を歩むティム・バートン監督。
ウディー・アレン監督とともに貴重な存在。応援しています!
今回もダークさと、ユーモアを織り交ぜて楽しませ、抑えた色調の映像が美しい。
白塗り、前髪の姿、太陽の光も問題なし、恋にとまどう"ゆる系"バンパイアに扮したジョニー・デップは、ダークブルーの画面にピタリはまって、貫録ぶり。
エヴァ・グリーンの魔女も魅力的だ。
バンパイアという好題材にもかかわらず、お話の展開が今一つピリッとしないのが、残念。
だが、テレビオリジナル版を全く知らないのだから、批判してはならないのかもしれない。