映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2010-01-01から1年間の記事一覧

「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」

超人気シリーズ2作目から、7年ぶりの第3弾。えー、あれからもう7年も経ったのかと、びっくり。いまや、青島巡査部長(織田裕二)は、係長に昇進し、室井警視正(柳葉敏郎)は、官房審議官に昇進、恩田すみれ巡査部長(深津絵里)は、ヒラのままだが、変わらぬ…

劇団四季の「サウンド・オブ・ミュージック」

劇団四季の舞台、今年は「ウエストサイド物語」「アイーダ」と続けて期待を裏切られてきたが、昨日観てきた「サウンド・オブ・ミュージック」は違った。素晴らしい舞台だった。当日券で入場。秋劇場1階8列横席を確保できた(夏休み前で空席あり)。今回の…

梅雨の晴れ間

「アウトレイジ」

北野武監督作品はすべて観ているので、今回も逃さずにと、映画館へ。この映画、これまでの北野映画とちょっと違う。独特のミドルショット画面や、北野ブルーといわれる色調、流れるような移動撮影、静謐な長廻しといった非凡な映像は特にみられない。”ストレ…

「告白」

湊かなえの原作は、退任挨拶・電話といった会話や、手紙・遺書といった文書だけで構成され、違った人物の視点からの独白形式が新鮮なミステリー作品で、面白く読んだ。その映画化で、しかも監督が中島哲也というので、観に行った。原作どおりの映画なので、…

「パーマネント野ばら」

吉田大八監督の第1作「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」は、両親の訃報で、実家に帰省したことから起こる家族との愛憎ブラック・コメディー。舞台は原作者(本谷有希子)の故郷と同じ石川県能登だった。 この映画も同様に、主人公なおこ(菅野美穂)が離婚…

「息もできない」

暴力シーンが続く映画だが、観終わって”愛”を実体感するという映画ならではの表現に、衝撃を受けた。 監督第1作で、製作・脚本・編集そして主演のヤン・イクチュンという、すごい新人が韓国に現れたものだ。監督第1作で、暴力が描かれた映画で、すぐさま北野…

「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」

映画は、企画・制作プロダクション会社「ROBOT」の会社ロゴで始まる。この会社、1995年の傑作「Love Letter」から映画製作をはじめて、才能ある社員監督で作った「タイヨウのうた」や、「海猿」「ALWAYS 三丁目の夕日」などヒット作を連発している会社だ。だ…

「タイタンの戦い 3D」

私のブログ、映画館で観た新作映画のUPが”200本目”となった。200本目の作品は、3D映画ファンを自認するにふさわしい この映画。昨年は7本の3D映画を観たが、今年は、「アバター」(2度目の鑑賞)、「コラライン」、「Gフォース」、「アリス」に続き今回で…

庭のバラが咲いた

【画像:402156.jpg】

「グリーン・ゾーン」

"114分間 あなたは最前線へ 送り込まれる”280席ある映画館の最後部で観ていても、ハンディカメラが多用された映像に、クラクラする。臨場感ある迫真の映像だ。前の方の席なら、めまいが起きそう!迷路のような住宅街でヘリや車のチェイス、派手な銃撃・爆発…

5月文楽公演と囲碁の話

国立劇場小劇場で、5月文楽公演・第一部を観てきた。文楽の名作3本建て。「祇園祭礼信仰記 (ぎおんさいれいしんこうき)」「碁太平記白石噺 (ごたいへいきしらいしばなし)」「連獅子 (れんじし)」私の御贔屓・人形遣いの桐竹勘十郎が初役・雪姫に挑む…

「アリス・イン・ワンダーランド 3D」

今回も、超軽量の”クリップオン型・3Dメガネ”を持参しての鑑賞。このメガネは装着していることをまったく感じさせないので、たっぷりと3D映像を楽しんだ。 ”アリス”といえば、もちろんディズニーアニメ「ふしぎの国のアリス」を思い出す。キャラクターでは…

心に残る映画音楽ベスト・テン

映画音楽といえば、1950年代後半の小学生から中学生のころ、ラジオで映画音楽視聴者ベストテン番組を聴いていたころを思い出す。当時ベストテン第1位は、いつも「エデンの東」(55年)だった。だから、私のなかでは、映画音楽=「エデンの東」。いつベスト1…

「シャッター アイランド」

この映画の予告編を観たとき、ミステリアスな雰囲気たっぷりで不思議な映像感覚があった。そして、マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオの4度目のコンビ作品。キャッチコピーが、”謎解きに参加せよ!”とくれば、ミステリーファンならずも観…

山田芳裕著 「へうげもの 10服」

山田芳裕のコミック「へうげもの10服」を読み終えたときに、嬉しいビッグ・ニュースが!このコミックが、「第14回手塚治虫文化賞マンガ大賞」を受賞した。選考委員会では議論が白熱するなか、「利休の死以降、クライマックスへ向かいつつある今が評価の…

最後の「歌舞伎座さよなら公演」

歌舞伎座さよなら公演も今月限り。16日を残すだけとなった。第2部を観てきた。今日も満席。「寺子屋」は、幸四郎、玉三郎、勘三郎、仁左衛門「三人吉三」は、菊五郎、團十郎、吉右衛門「藤娘」は、藤十郎と、さよなら公演ならではの豪華絢爛たる配役陣。…

「第9地区」

"オリジナル・ストーリー、キャストはノーネーム、 監督は新人、舞台は南アフリカ” この南アフリカ共和国のヨハネスブルグが舞台というところがミソ。貧困、スラム化、暴力と治安の悪さが懸念され、今年ワールドカップサッカーが開催されるヨハネスブルグ。…

姫路城は満開でした

山崎豊子著「運命の人」

今日の毎日新聞朝刊トップ記事は、 ”沖縄密約 開示を命令 「肩代わり」存在認定 東京地裁判決” 原告の西山太吉元毎日新聞記者は、 ”「超」完全勝利だ。”歴史に残る判決だと談話。密約文書をめぐる情報公開訴訟で、国に開示命令の判決記事。密約文書はアメリ…

「スパイアニマル・Gフォース 3D」

”それは、FBIが極秘で開発した最終兵器ー。” 全米では1億ドルの超ヒット作だという。シンデレラ城にあがる花火のディズニーと、道路上に雷鳴がとどろくジェリー・ブラッカイマーの社名タイトルを観るだけで、もう安心のブランド。声の出演ではニコラス・ケ…

「マイレージ、マイライフ」

年間322日も出張し、リストラ宣告を行っているライアン(ジョージ・クルーニー)。こんな仕事を請け負う会社があるのかと驚く。出張ばかりで、ライアンのマイホームは、結局のところ空港ラウンジ・飛行機の中かホテル。 マイレージ1000万マイルが目標。同じ…

「NINE」

学生時代に傾倒したヨーロッパ映画監督といえば、アントニオーニ、ベルイマン、フェリーニ。フェリーニ監督作品は、「道」「崖」「甘い生活」など。そして9本目の監督作品が「8 1/2」だ。「1/2」なのは第1作が共同監督だったから。その映画「8 1/2」をミュ…

わずか15分の歌舞伎名舞台

歌舞伎座さよなら公演も残り2カ月。その名も”御名残三月大歌舞伎”。その第一部を観てきた。一度観て感激した「楼門五三桐(さんもんごさんのきり)」が、おめあて。この芝居は「金門五三桐」という長編だが、二幕目にあたる「山門」だけが、絢爛豪華な一幕物…

「ハート・ロッカー」

この映画のポスター(右写真)、タイトルの下に書かれた”WAR IS A DRUG." これは映画の冒頭にも出てくる。 「戦争は麻薬である」のとおり、戦争という麻薬中毒になった男の物語。イラク駐留の爆弾処理班の2等軍曹が、周りの誰がテロリストかわからない中で…

アカデミー賞授賞式は、面白い

第82回アカデミー賞授賞式をWOWOWで見た。今年の授賞式は例年になく、おもしろかった。大スターが次から次へと登場し、それぞれがスピーチを工夫していて興味をつなげていた。ベン・ステイラーは、「アバター」ナビーのメイクをして登場。メイクアップ賞をプ…

木版画「木田安彦の世界」展

学生の頃、倉敷・大原美術館で出会った棟方志功の板画「釈迦十大弟子」を見て大きな衝撃を受けた。以後棟方志功の展覧会があれば駆けつけ、食い入るように見ていた時代があった。その時以来だろうか。衝撃の木版画に出会った。「木田安彦の世界」展。パナソ…

「コララインとボタンの魔女 3D<日本語吹替版>」

粘土(クレイ)人形や被写体を動かし1コマずつ撮影することで、”クレイアニメ”とか”ストップモーションアニメ”といわれる世界。なによりもキャラクター造形と、手作り独特の動きの味わいが命。 この「コララインとボタンの魔女」は、「ナイトメアー・ビフォア…

「インビクタス/負けざる者たち」

今日の午後は冬季五輪フィギュアー女子SPの中継に釘付け。浅田真央か、キム・ヨナか、白熱の演技に日本中が沸いた。1994年、そんな国民のスポーツの力を信じて、新しい国造りに邁進した南アフリカ共和国初の黒人大統領ネルソン・マンデラを描いた映画で、実…

ブロガーによる00年代の映画ベストテン

ある映画ブロガーの呼びかけで、2000年から2009年に公開された日本映画、外国映画それぞれのベストテン、ベスト監督とベスト男女優の投票結果が下記のとおり発表された。http://blog.goo.ne.jp/studioyunfat私もエントリーしたが、結果は映画好きブロガーら…