学生時代に傾倒したヨーロッパ映画監督といえば、 そして9本目の監督作品が「8 1/2」だ。「1/2」なのは第1作が共同監督だったから。 とにかく豪華なキャスティングに驚く。 舞台はイタリアだがイタリアの臭いはない。
アントニオーニ、ベルイマン、フェリーニ。
その映画「8 1/2」をミュージカル化した舞台の映画版。
ミュージカルに絶対の信頼ある「シカゴ」のロブ・マーシャル監督の面目躍如といったところか。
ブロードウェイ・ミュージカルだけあって、舞台いっぱいに群舞するシーンが多い。
メイン曲"Be Italian" はファーギーが熱唱し、踊る。
ケイト・ハドソンも負けていない。"Cinema Italiano"の 群舞は、舞台のだいごみが、たっぷり。
ソロでは、ニコール・キッドマンが美しい旋律の"Unusual Way"を歌う。
この3曲がいい。
もとよりセリフは全て英語。
映画「8 1/2」はフェリーニ監督の心情吐露という私的映画だが、こちらのミュージカルも特にストーリーを楽しむものではなく、歌と踊りと豪華な役者を楽しむだけだ。
まさに、「8 1/2」のラストシーンでの有名なせりふ
「人生は祭りだ。一緒に楽しもう!」と。