映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「マイレージ、マイライフ」


年間322日も出張し、リストラ宣告を行っているライアン
ジョージ・クルーニー)。
こんな仕事を請け負う会社があるのかと驚く。
出張ばかりで、ライアンのマイホームは、結局のところ
空港ラウンジ・飛行機の中かホテル。  
マイレージ1000万マイルが目標。
同じような出張ばかりのキャリアウーマンの恋人(ヴェラ・ファーミガ)がいる。
こうした主人公の設定が新鮮で、面白い。

 

そこに新入社員ナタリー(アナ・ケンドリック)が、面談出張ではなくネット上で解雇通告を行うという合理化案を提出。
そこからドラマは大きく展開していく。
ナタリーは、恋人にメール一通だけで振られてしまう現実に、自分の合理化案とダブる恐ろしさ。

 

リストラ宣告される人々が一様に「家族が困る」と訴える。
不況の現実を見せつけられるとともに、やはり問題は家族。
この映画は独身男を描いても、家族の絆を問うホームドラマに仕上がっていて、不変の共感を得るのだ。