映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「ハート・ロッカー」

この映画のポスター(右写真)、タイトルの下に書かれた
”WAR IS A DRUG." 
これは映画の冒頭にも出てくる。



「戦争は麻薬である」のとおり、
戦争という麻薬中毒になった男の物語。
イラク駐留の爆弾処理班の2等軍曹が、周りの誰がテロリストかわからない中での爆弾処理という恐怖体験を重ねるうちに、次第に狂気ともおもえる心理状態となっていく。
怖い、恐ろしい。
一瞬たりとも緊張感が途切れない。


淡々と爆弾処理場面を重ねていくうちに、観客もまた、この恐怖のサスペンスに、いらだち、見事に処理が終わるとほっとする安心感に、次第に麻薬状態化していく。


こうした描き方が新鮮で、説得あるメッセージとなっているからこそアカデミー作品賞・監督賞を勝ち得たのだと思う。
骨太で、見応えのある映画だ。

 

あなたも麻薬患者になりますよ。