映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2009-01-01から1年間の記事一覧

「グラン・トリノ」

クリント・イーストウッド監督作品には、これまで期待を裏切られたことがない。今回もまた、前向きな人間行動に深く感動。この映画のキーワードは、いくつかある。70年代の名車「グラン・トリノ」身を守る「拳銃」イエローの紋章付き「ライター」これらの…

NHK「探求この世界 極付歌舞伎謎解」

”歌舞伎を知れば 日本人が見えてくる” NHK教育テレビ「知る楽・探求この世界」4・5月の放送「極付歌舞伎謎解」を毎回面白く見ている。解説は、歌舞伎の脚本や製作に携わっていて、「吉原手引草」で直木賞作家となった松井今朝子。 今回の番組の特徴は、…

「ウオッチメン」

本国アメリカでは大ヒットの「ダークナイト」「アイアンマン」「ファンタスティック・フォー」「X−MEN」等の”アメコミ・ヒーローもの”は、日本では興行的にヒットしないようだ。この映画は今週の金曜日で上映終了となるというので、あわてて観にいったが…

JAL機内で観た映画3本

【画像:255946.jpg】【画像:255947.jpg】【画像:255948.jpg】 海外旅行の飛行機での長い時間でも、新作映画が観れれば満足。JAL便でハワイ島を往復したが、MAGIC?での機内映画満足度は高かった。往路では、睡眠時間をとるために1本だけしか観れない。…

更新 お休みのお知らせ

映画「ホノカアボーイ」の舞台となった島へ旅行に行き、のんびりしてきます。”月の虹”は、見れるかな? しばらくはブログ更新も、お休みです。

「レッドクリフ Part?」

Part?の興奮から、今か今かとPart?を待っていた。最近これほどワクワクしながら待っていた映画はない。「三国志」の「歌舞伎・荒事版」というべきか、全編の大スペクタクル巨編であり、あっという間の2時間24分だった。 満足!歌舞伎を楽しむと同じ、あま…

歌舞伎座さよなら公演「伽蘿先代萩」

伊達騒動を素材にした 「伽蘿先代萩(めいぼく せんだいはぎ)」は、「御殿」と「床下」の場だけが上演されることが多く、私も今回のような通し狂言を観るのは、初めて。歌舞伎座・昼の部へ行ってきた。女形最大の難役・政岡を玉三郎は、緩急静動の心情をた…

「ナットのスペースアドベンチャー3D」

”1969年、あのアポロに乗って、 こっそり月に行ったハエたちがいた!?” 平日でもシネコン映画館前は子供たちがいっぱい。10分以上並んで入場券を購入し入場したが、この映画の上映館内は10人ほどで、ガラガラである。子供たちは「ヤッターマン」か「ドラえ…

「ホノカアボーイ」

"ハワイ島の小さな小さな映画館。 まさか僕がここで働くことになるなんて。 風変わりなこの町の人たちと不思議な時を過ごす。” この映画の魅力は、登場する”風変わりなこの町の人たち”だ。特に女優陣が、いい雰囲気なのだ。久しぶりに映画出演の倍賞千恵子の…

歌舞伎座さよなら公演 「元禄忠臣蔵」

討ち入り場面がない、最も史実に近い、忠臣蔵の決定版ともいわれる真山青果作「元禄忠臣蔵」。歌舞伎座さよなら公演3月夜の部を観た。3場面に3人の大石が登場する。団十郎はお家芸荒事タッチを捨てて”人間対人間”の抑えた感情で、南部坂雪の別れ」を演じ…

原田マハ著 「キネマの神様」

”この世に 映画がある限り、人々は映画館へ 出かけていくだろう。 家族と、友人と、恋人と…。 壊れかけた家族を映画が救う、感動の物語”映画は、DVDではなく”映画館で”観るべきだという友人から、お勧め本のメールがあった。さっそく購入して、読み始めた…

「オーストラリア」

近時珍しいスペクタクル・ロマンの大河ドラマ。オーストラリア版「風と共に去りぬ」ということか。第二次世界大戦直前の時代、イギリス貴族の女性と野性的なカウボーイの愛を描く。「風」と同様に”土地”が舞台。それを、オーストラリア出身の美男美女ニコー…

中本千晶著 「熱烈文楽」

文楽の魅力をたっぷりと教えてくれるお奨めの入門書(豊竹英大夫監修。三一書房刊)。この本の特徴は、ずばりイラストでの解説にある。舞台や人形等の説明に一切写真は使っていない。廣田修 画伯のイラスト「熱烈図解十八番」は、すばらしい出来。実際の床本…

「チェンジリング」

現役の映画監督のなかで最も優れた一人を選べと言われたら、私はためらいなく、クリント・イーストウッド監督をあげる。 78歳となる監督の「チェンジリング」は、"true story" 。 内容は、息子の失踪、殺人事件、警察の腐敗と、暗く重いが、テーマは”希望”。…

「私の履歴書」 香川京子

日経新聞「私の履歴書」今月は女優の香川京子。連載5日目の今日の記事は、映画スター募集の新聞記事を見て、”これだ”と思い応募して、5,400人の応募者のなかから選ばれ、新東宝に入社するまでが、書かれていた。 香川京子といえば、まずは「ひめゆりの塔」…

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」

映画本編が始まる前に出てくる映画会社名タイトル。WB製作の映画ははこれまでも数々の遊び心ある会社名タイトルで知られるが、今回は、”ボタン”で作った会社名タイトル。なぜ”ボタン”なのか?、これは映画を観ればすぐわかる。 ”アカデミー賞最多13部門ノ…

「時代劇は死なず!ー京都太秦の職人たち」

”「紋次郎」と「必殺」が真っ向勝負した、あの時代。 日本のハリウッド・太秦で、時代劇を守り続けた人々がいる!”筆者の春日太一は31歳で、テレビ時代劇の名作「木枯し紋次郎」も「必殺」シリーズもリアルタイムで見ていないという。京都時代劇の文化を後…

アカデミー賞受賞を祝う!

第81回アカデミー賞の授賞式が日本時間23日に行われ、滝田洋二郎監督の「おくりびと」が外国語映画賞に、加藤久仁生監督の「つみきのいえ」が短編アニメーション賞に輝くという、嬉しいニュース! かつて、アメリカでも大ヒットし出品されれば受賞との呼…

「マンマ・ミーア!」

ABBAのヒット曲は知らない、ミュージカル初主演というメリル・ストリープには興味がわかない、だが、劇団四季が舞台に選んだブロードウェイ・ミュージカルであるので、四季推薦作品に違いないと、映画を観にいった。 期待しないで観たが、2時間楽しめたのは…

文楽「女殺油地獄」

最も観たかった文楽の演目「女殺油地獄」(おんなころしあぶらのじごく)を、やっと観ることができた。感激!国立劇場(小劇場)にて。近松門左衛門最晩年の傑作だが、心中モノではなく、殺人事件。動機も単純な青年の犯罪事件だが、近松だけあって、奥が深…

劇団四季 「55 Steps」

前日に、劇団四季ホームページで「当日券情報」を見たら、S席・A席ともに当日券販売”有”となっていたので1時間前に劇場窓口行ったら、なんと1階10列中央という理想的な席が取れた。女性客が9割。オジサンには、ちょっと肩身が狭いが、ミュージカルファ…

「20世紀少年 第2章 最後の希望」

原作コミックは読んでいない。映画の<第1章>も観ていない。だが、この<第2章>映画公開前日にテレビで<第1章>の特別番組があり、それを観ていたら、がぜん映画が観たくなって、さっそく映画館へ。すっかりテレビ宣伝に乗せられてしまった。 <第1章…

毎日映画コンクール外国語映画ベストワン賞は「ダークナイト」

キネマ旬報に次ぐ古い映画賞である「第63回毎日映画コンクール」の選考結果が発表された。日本映画大賞には、”群を抜いた完成度”の本命「おくりびと」が選ばれた。そして、嬉しいことに、外国語映画ベストワン賞が「ダークナイト」だった。 ジョーカー役を…

「007/慰めの報酬」

「ボーン・アイデンティティー」シリーズと同様にノンストップ・アクションが魅力の映画。007シリーズ映画で最も短いという1時間46分、激しいアクションがめまぐるしく展開する。密度が濃厚で、見終わってから、どっと疲れがでる。 話は前作「007カジノ・ロ…

「K-20 怪人二十面相・伝」

キャッチコピーにあるように”怪人二十面相は誰だ!?”が最後まで観客の興味をつないでいた。監督・脚本が『アンフェア the movie』など逆転また逆転の脚本家である佐藤嗣麻子だから、最後まで眼が離せない。 舞台は1945年の架空都市・帝都。この帝都を俯瞰撮…

「おくりびと」がアカデミー外国語映画賞にノミネート

第81回アカデミー賞の候補が22日発表され、「ベンジャミン・バトン−数奇な人生」(デービッド・フィンチャー監督)が作品賞を含む最多13部門でノミネートされた。そして日本での話題は、外国語映画賞部門で、滝田洋二郎監督の「おくりびと」がノミネー…

オバマ記念日に「ウイキッド」を観る

劇団四季のミュージカル舞台「ウイキッド」を電通四季劇場[海]で観た。1階席後ろは空席が多い。この1月20日より入場料が値下げしたというのにー連日満席近いという歌舞伎座や、東京での文楽公演チケットが入手しにくいのとは違った。観た舞台は、グリン…

「チェ 28歳の革命」

キューバ革命の英雄チェ・ゲバラを描く2部作の前編。カストロに共鳴したゲバラが、わずか82名の同志とともにキューバに上陸しジャングルのゲリラ戦を展開するところから、キューバ革命の成功、国連での演説までが前編。これを、「トラフィック」のスティ…

「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」

2007年度のマイ・ベスト映画だった「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督最新作ということで、その映像美を楽しもうと映画館へ行った。 米国で人気アメコミを実写映画化した「ヘルボーイ」に続くシリーズ第2作。1作目のほうは未見なので、主人…

ブログ開設3周年記念日

今日1月14日は、ブログ開設3周年記念日。正直、3年も映画中心のブログを続けるとは思ってもいなかった。いま思えば、3年前当時「ブログ」が一般的に広がっていて興味があったこと、、日経新聞に「オヤジの趣味系ブログ」の紹介記事を読みオヤジでも出…