「ボーン・アイデンティティー」シリーズと同様に 話は前作「007カジノ・ロワイヤル」のラストから1時間後というもの。 ”新生”ボンド映画らしく、M組織内での裏切りがあったり、強いボンドガールの登場、 監督は「チョコレート」「ネバーランド」など秀作ドラマが多いマーク・フォースター。 こんなアクション映画も創れるのかと、ちょっとびっくり。
ノンストップ・アクションが魅力の映画。
007シリーズ映画で最も短いという1時間46分、激しいアクションがめまぐるしく展開する。
密度が濃厚で、見終わってから、どっと疲れがでる。
いきなり、カーチェイスがはじまり、街の屋根から屋根へと全力疾走。
海へ、空へ、爆発の炎の中で、状況説明は最小限で
話の展開がよくわからないと思う間もなく、ともかくボンドが疾走する。
ボンドは常に、悲しみと怒りを秘め、ドライに、容赦なく殺人を繰りかえしていく。
それを、ダニエル・クレイブがクールに渋く演じて、実にかっこいい。
石油に替わる商売など、現代にぴたりとマッチした設定は、「クラッシュ」のポール・ハギスが共同脚本だからなのだろう。