映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

2015-01-01から1年間の記事一覧

吉田玉男襲名・文楽公演

年に4回開催される国立劇場での文楽・東京公演は、この10年間ほぼ毎回鑑賞している。人形遣い吉田玉女改め二代目吉田玉男の襲名披露が行われる5月公演は、チケット取るのに苦労した。 「あぜくら会員」は、一般申し込みより早く申し込みが可能にもかかわ…

「百日紅〜Miss HOKUSAI〜」

題名の「百日紅」(さるすべり)って、何で?”散れば咲き 散れば咲きして 百日紅”(加賀千代女) 「百日紅のしたたかさに、江戸の浮世絵師がだぶり、表題はこんなふうに決まりました」(ちくま文庫・上巻の解説より)描けば描くほど花ひらいていく長寿の天才…

「ソロモンの偽証 後篇・裁判」

2部作の後篇。 生徒の転落死、殺人告発状、隠ぺい体質の学校、いじめ発覚、友人の事故死・・ 転落死の足取りを追う生徒・藤野涼子は、生徒による校内裁判を開く。 涼子が検事、神原が弁護人となって白熱の裁判、いざ、開廷。裁判である以上どうしても「有罪…

「龍三と七人の子分たち」

聞いた話だが、 ”いまどきバカにできないものが3つある。 1つは、ユニクロ。2つ目は、軽自動車。そして3つ目は、老人パワー。” だそうだ。この映画「龍三と七人の子分たち」を演じる俳優たちは平均年齢73歳のベテラン俳優たち。 まさに老人パワーが爆発…

帝劇ミュージカル舞台「レ・ミゼラブル」

ロンドン初演から30周年を迎えた「レ・ミゼラブル」。 帝国劇場での観劇は、これで4回目。 何回観ても、またも感動。 やはり「オペラ座の怪人」とともにミュージカル舞台の傑作だ。 映画版も傑作だが、やはり生の舞台で聴く醍醐味は格別。今回は新演出版で…

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

マイケル・キートンといえば、「バットマン」であり、過去の俳優?だが、おっとどっこい、自虐ネタともいうべくこの映画で、見事復活! すさまじい演技で、自身の「バットマン」ならぬ「バードマン」で一世を風靡したという俳優を演じている。 この二人がダ…

「イントゥ・ザ・ウッズ」

ブロードウエイ・ミュージカルをディズニーが映画化。 ミュージカル映画「シカゴ」や「NINE」のロブ・マーシャル監督。 ミュージカルファンとしては、さっそく映画館へ。魔女(メリル・ストリープ)にかけられた呪いのせいで、子どもに恵まれなかったパ…

「ナショナル・ギャラリー 英国の至宝」

ドキュメンタリー映画「パリ・オペラ座のすべて」、「クレイジー・ホース・パリ 夜の宝石たち」などの巨匠フレデリック・ワイズマン監督最新作は、 ロンドンにあるナショナル・ギャラリーが舞台。映画館では、同じ美術館ドキュメンタリー映画である「ヴァチ…

「おみおくりの作法」

公務員のジョン・メイ(エディ・マーサン)は、ロンドン南部で身寄りのない人々を弔うのが仕事。 几帳面な彼はそのひとに合ったBGMを選び弔辞を書く。 それが彼の心をこめた「おみおくりの作法」。 ある日、自宅の真向かいに住む人が孤独死するが、同時に…

「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」

アカデミー賞8部門ノミネートの話題作。 アカデミー主演男優賞は、いまや実在の人物を演じないと受賞できない?ほどだが、受賞は逃したもののベネディクト・カンバーバッチが実在の人物の苦悩を熱演して見応えがある。第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の…

「ソロモンの偽証 前篇・事件」

大雪の中学校庭で生徒の死体が発見され、自殺で処理された事件が告発状で一転して混乱、ひとりの女子生徒が真相究明に立ち上がる。 宮部みゆきのベストセラーの映画化だが、未読であり、楽しみに待っていた。2部作の前編で、学校内裁判を開廷するまでを描く…

「アメリカン・スナイパー」

”戦争に英雄などいない”というテーマを真正面から描いた「父親たちの星条旗」。 硫黄島での日本兵の戦いぶりを全編日本人俳優が日本語で話すという映画にした「硫黄島からの手紙」。 ”戦争”を新たな歴史観で硫黄島・戦争2部作を監督したクリント・イースト…

合掌

ブログの顔として登場してきた愛犬クリちゃんが、亡くなりました。 17歳。 老衰で、苦しむことなく天寿をまっとうしました。

第18回文化庁メディア芸術祭

国立新美術館で開催されている”受賞作品展”を観てきた。 (2月15日まで。入場無料)アニメーション部門・短編映画の4作品は、いずれも独創性、絵画的美しさ、アニメならではの世界を展開していてレベルの高い作品ばかりで、驚きました。 大賞「The Wound」 …

2015年アカデミー賞 予想

アカデミー賞授賞式が近づいてきた。作品賞候補作8本のうち、日本で公開されたのは「6才のボクが、大人になるまで。」と「グランド・ブダペスト・ホテル」のわずか2本だけなので、未公開の映画の予告編を観ることと過去の経験をふまえて予想してみた。今年…

「そこのみにて光輝く」

”アンコール上映”で、観てきた。心に傷を負った男(綾野剛)と、売春で家族を養う女(池脇千鶴)が、女の弟(菅田将暉)を介して、出会う。 どん底の世界に一途の光が・・。 三人の哀しみが観る者の心に深く刺さってきて、圧倒された。 現代日本の心象を捉え…

「ビッグ・アイズ」

「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」に登場する心優しいモンスターたちの造形世界によって、一躍現代アーティストの仲間入りをしたティム・バートン。 彼の個展「ティム・バートンの世界」は、好評の六本木・森アーツセンターギャラリー展示を終え、今月…

「ANNIE/アニー」

ミュージカル「アニー」を、「ハッシュパピー 〜バスタブ島の少女〜」でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたクヮヴェンジャネ・ウォレス主演で映画化。 明るく歌い踊り、ピッタリの役どころ。 手慣れたジェイミー・フォックスと怪演したキャメロン・デ…

「0.5ミリ」

見逃していた映画だが、 ”キネマ旬報2014年ベストテンの、第2位。” ”同誌の主演女優賞に、安藤サクラ。” ”監督・脚本は安藤サクラの実姉、安藤桃子。” ”押しかけ介護ヘルパーのお話。” という少ない情報だけで、映画館に行く。 予告編も観ていない。 上映時…

「ベイマックス」

いつも行く映画館では3D版の上映をしていないので、やむなく2D日本語吹替版で鑑賞。ディズニー新作は、お姫さま「アナ雪」から一転、ロボット好きな男の子向けに。 亡き兄が作ったケア・ロボットが弟を守るというストーリーで、予告編を観てハートウオー…

「ホビット 決戦のゆくえ」3D吹替版

前作「ホビット 竜に奪われた王国」では、邪悪な竜スマウグが大きな翼を広げて街へと向かう危機の場面で終わるという連続活劇の”お決まり”で、その続編が待ち遠しかった。竜スマウグとの戦いから始まり、ほぼ全篇をバトルで見せる。 団体戦あり個人戦あり、…

初芝居

今年の初芝居は、国立劇場で、 菊五郎劇団による「通し狂言・南総里見八犬伝」。 壮大なスケールで繰りひろげる活劇を楽しんできた。 今回は、廻り舞台を使った立ち回りと、時蔵の”剣の舞”が見せどころ。ロビーには大凧。 開演前には、恒例の獅子舞があり、…

新年ご挨拶

あけましておめでとうございます2006年1月のブログ開設から、10年目に入ります 最近はアップ頻度が少なくなっていますが、なんとか 10周年を迎える日まで頑張ってみようと思っています皆様にとっても良い年でありますよう 心からお祈りいたします 愛犬クリち…