映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「ソロモンの偽証 前篇・事件」

大雪の中学校庭で生徒の死体が発見され、自殺で処理された事件が告発状で一転して混乱、ひとりの女子生徒が真相究明に立ち上がる。
宮部みゆきのベストセラーの映画化だが、未読であり、楽しみに待っていた。

2部作の前編で、学校内裁判を開廷するまでを描く。
前篇であり、事件の核心は予想つかないままだが、すこぶる面白い。
なによりも生徒たちの心情、背景、生活が、きっちりと描かれているから、画面に引きづり込まれる。
時代設定が1991年という携帯万能時代でないところがミソ。

そして全国でオーディションされた中学生たちが新鮮な魅力をだしていて、さすが「八日目の蝉」の成島出の演出力だ。
あえて生徒の制服や髪形を均一化しているところがミソ。個性を服や髪で描いていない。

最後に後篇の予告編があるが、これは蛇足だろう。
強烈な前篇のラストシーンの印象のまま帰りたかった。
後篇の公開まで、あと1カ月の辛抱。

”嘘つきは、大人のはじまり。”というキャッチコピーが気になるところ。