昨日は国立小劇場で、文楽鑑賞。
木曾義仲の誕生等を描いた時代物「源平布引滝」(げんぺいぬのびきのたき)の二、三段目が上演。
17時開演、21時終演まで、たっぷり楽しんだ。
1等席5,700円。開演前に、「本日は録音します」とのアナウンスがある。
指定された席が太夫と三味線が並ぶ床の横だったこともあり、今回は”人形ぶり”よりも、”太夫の語り”を重点的に鑑賞した。名作として名高い三段目「九郎助内」。
歌舞伎では「実盛物語」として有名な段。
瀬尾十郎詮議の語りでは文字久大夫が、悪役瀬尾の憎々しさを身体いっぱいに表現。観客もおもわず力がはいってしまう迫力だ。
実盛物語の語りでは千歳大夫が、小まんの船上での最後と実盛の情をたっぷりと聞かせる。三味線の豊澤富助は、”ウッ”と喉の奥から声を出して調子をとっていた。
綿繰馬の語りでは咲甫大夫が、瀬尾の因果応報と実盛の対比ぶりを見事に語っていた。