映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

戦前の日本映画



戦前に製作されたの日本映画といえば、
小津安二郎監督「生まれてはみたけれど」「浮草物語」
溝口健二監督「祇園の姉妹」「浪華悲歌」
豊田四郎監督「小島の春」
伊丹万作監督「赤西蠣太
山中貞雄監督「人情紙風船
などフィルムライブラリーやテレビでも何回か放映された名画もあるが、戦前の日本映画を観る機会は少ない。

だが、インターネット動画サイトで、貴重な戦前の日本映画を数多く観ることができる。
これまで観る機会がなかった名画がよみがえり、嬉しいかぎり。

小津安二郎監督「東京の合唱」「淑女は何を忘れたか」
島津保次郎監督「隣りの八重ちゃん」「家族会議」
溝口健二監督 「滝の白糸」
成瀬巳喜男監督「妻よ薔薇のやうに」
五所平之助監督「伊豆の踊子
清水宏監督  「有りがたうさん」「按摩と女」
木下惠介監督 「花咲く港」  等々

当時のホームドラマの中の人々は、不況で貧しい時代にあっても礼節を重んじ、隣近所と仲良く、細やかな心づかいがあった。
家族全員揃っての夕食、女中さんが居て、勝手口には御用聞き、子供はガキ大将と外で悪戯ばかり、男は帽子にマント、女は和服かモダンな洋装。
その中でも新進女優・桑野通子の洋装は、際立ってモダンだった。

テレビも、ネットも、携帯もない昭和10年ころの日本が、とても“クール”に写った。新発見。

写真は「淑女は何を忘れたか」
左から斎藤達雄、栗島すみ子、桑野通子