映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「おおかみこどもの雨と雪」

劇場版アニメ「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督の最新作。
脚本の奥寺佐渡子(「八日目の蝉」)、キャラクターデザインの貞本義行ら、これまでの細田作品のスタッフが再集結ということであれば、見逃せない。
さっそく劇場へ行ったが、夏休みだというのに客席はガラガラ。“おおかみ”キャラは、敬遠されるのか?

この作品は、前記2作のようなドンデン返しや展開の疾走感を楽しむのではなく、恋愛、結婚、出産を経て、子供の成長と自立を丹念に描く。
何よりも人間の女性が“おおかみこども”を育てるという設定がユニークで、不登校の弟雨が自立のときを迎える場面は感動的で、これだけで子育て中のママには、育児ノイローゼなど吹っ飛んでしまうことだろう。

手作りアニメの美しさも十分生かされていて、アニメでしか描けない物語だ。
大人向け、というよりは子育て奮戦中のママに勇気と希望を与えてくれる映画。