映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「SUPER8/スーパーエイト」

タイトルの「スーパー8」とは、家庭用8ミリ映画の規格のこと。
8ミリ映画とは、なつかしい!

私は学生時代にコマ撮りしてアニメ作品まで作っていた。
当時の8ミリ映画規格は、「ダブル8」方式で、16ミリ幅フィルムの半分の幅を交互に使って往復撮影を行なっていた。フィルム代も現像代も高価なので、1秒たりとも無駄にしないよう細心の注意をはらいながら撮影していたものだ。この緊張感は、現代のビデオ時代には考えられない貴重な体験。
この映画の舞台である1979年当時には、2台目撮影機となる「シングル8」(スーパー8と同じで、往復撮影ではない)方式。”私にも写せます”というCMで有名となったフジカで、生まれてまもない娘ばかり撮っていた。

そんなわけで、この映画に登場するゾンビ映画を作っている少年たちの映画祭に賭ける情熱、そしてその時代の空気にもすんなりと溶け込んで、ノスタルジックに観ながら、楽しんだ。

だから、エンドクレジットで流れる、少年たちが作ったゾンビ映画の全篇が、とてつもなく楽しい。

公開まで内容は極秘扱いだったが、新鮮な驚きは、ない。
物語は、「E.T.」「グーニーズ」のような少年たちの冒険物語。
展開は、「未知との遭遇」で、見えない正体の見せかたは、「ジョーズ」。
とにかく各場面に”懐かしさ”が伴うという不思議な映画である。