映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「リアル〜完全なる首長竜の日〜」

旬のふたり、佐藤健綾瀬はるか主演の映画。
”どんな映画なのか?”と聞かれても答えは難しい。

恋人が自殺未遂をした理由は何か?、首長竜の絵はどこにあるのか?、謎の少年は誰か?が興味を繋ぐ展開なので、”ミステリー”。
最新医療技術を通じて他人の意識下に潜入するので、それなら、”SF”。
それとも、意識のなかでは不穏な世界くりひろげられて、ゾンビらしきものも登場するので、”ホラー”。
恋人同士の愛の行方は?、となれば”ラブロマンス”。

どれも、あてはまるが、言い得ていない。
そう、これは”黒沢清監督の映画”としか、答えられない。
現実の世界と意識下の世界、観客の前に写しだされている映像は、どちらの世界なのか?次第にあいまいとなっていくのだが、妙に説得力があって、ついつい画面に引き込まれてしまう。
これが魅力なので、こんな世界に興味がないひとにはオススメできない。

監督自身「予想とは違う作品だったと言われるのが一番嬉しい。」と言っているほど。

原作である乾緑郎の小説「完全なる首長竜の日」は、未読。
俄然、読みたくなった。