映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

歌舞伎鑑賞教室「義経千本桜・河連法眼館の場」

6月の国立劇場は、歌舞伎鑑賞教室「義経千本桜・河連法眼館の場」。

この歌舞伎鑑賞教室は、高校生の団体が1階座席を占めることが多いので私はいつも団体の居ない2階席を購入している。
一般1等席で3800円と安価で、時間も2時間強と、気楽に楽しめるのがいい。
今回は、中村翫雀が、初めて忠信を演じるというのがみどころ。
解説の中村壱太郎(かずたろう)と親子競演。

前半の「歌舞伎のみかた」では、
幕があくと、桜の木に美しいお姫様が、これは静御前で、今回上演されない「鳥居前」の場面である。
場面の進行が一段落すると、中村壱太郎による解説だ。

はじめて歌舞伎を鑑賞するひとにもわかりやすく解説していた。
花道の解説では、その花道から団体の高校生がふたり登場し、客席から歓声が沸く。

解説舞台で佐藤忠信を演じた坂東巳之助は、21歳。静御前を演じた中村隼人が17歳と紹介されるや、驚きの声が。
こうして団体の高校生と同じ年齢の役者がいることで、観客の興味は倍増する。
心憎い演出だ。

後半は、「河連法眼館(かわつらほうげんやかた)」。
この演目は、忠信と狐忠信の二役や、狐の登場が驚きの仕掛けなど、歌舞伎の面白さを楽しむのに、ぴったりの演目。演目にも配慮が。
中村翫雀は初演でも、ファンにも十分楽しめた。
今回は菊之助の型で演じていたが、猿之助の型である”宙づり”の源九郎狐を見せていれば、もっともっと歌舞伎ファンは増えたのではなかったか。
かくゆう私も猿之助の舞台を見て、歌舞伎に、はまったのだ。