映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

歌舞伎座さよなら公演「怪談乳房榎」

「八月納涼大歌舞伎」は、いつもの昼夜の二部制ではなく、三部制。
第三部の開演時間は6時だから、会社帰りに観劇することができた。

お目当ては中村勘三郎の「怪談乳房榎(かいだんちぶさのえのき)」。

”怖い怪談”というよりは、勘三郎の四役早変りを楽しむ演目。

筵を巻いた下男役の勘三郎が、花道からやってくる傘を差した浴衣姿の男とすれ違った時に、瞬時に勘三郎が浴衣姿の三次役に変ってしまう早変わりには、もうびっくり。
その後も何回となく早変わりを見せて、最後は原作者の三遊亭円朝になって、幅広い役柄を見事に演じきる。

もうひとつの見所が、本水の舞台。
天井から大量の水が滝となって流れ落ちて、その中で勘三郎が立ち回りを繰り広げる(写真参照)。
まさに「八月納涼大歌舞伎」の名のとおり夏の暑さを吹き飛ばす演出に、拍手喝采