映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「トゥルー・グリット」

3週間ぶりに映画館へ。
選んだ作品は、西部劇。
私が最も数多く繰り返し観ている映画は、ジョン・ウェイン主演の「駅馬車」。

だから西部劇は大好きなジャンルなのだが、新作はめっきり減り、「3時10分、決断のとき」は、久々に本格西部劇映画を堪能した。あれから2年あまり、また、西部劇の傑作が一本加わった。

西部劇の魅力は、雄大な自然、開拓者魂や正義漢のヒーロー像、決闘アクションであろうが、この映画もそれらが盛りこまれているばかりか、魅力あるヒロインが登場する。

ヒロインは父を殺された14歳の少女。
映画はこの少女の目から復讐劇を描く。これがミソ。
演じるのは映画初出演となるヘイリー・スタインフェルドで、彼女も”トゥルー・グリット=真の勇気”を持っていて、その気丈な人物像が映画を魅力的にしている。

25年後の彼女は、いまだ独身。
そうなのだ、一緒に殺人者を追跡した保安官(ジェフ・ブリッジス)とテキサスレンジャー(マット・デイモン)を超えるような真の勇気を持った男なんて.・・
めぐり会うはずがないよね。
哀愁おびたラストは、胸を打つ。
なにか、ジョエル&イーサン・コーエン監督の代表作「ノーカントリー」のラストでつぶやく老保安官と同じ心境なのだ。