”グラディエーター”ラッセル・クロウ オリジナルの「決断の3時10分」のラストは、待望の雨が降る場面だったが、こちらは、そんな甘さもかなぐり捨てて、ふたりの絆にしぼって描いたところがリメイク版。 アメリカでは2007年に公開され、ヒットもしてアカデミー賞にも2部門ノミネートされた話題作だが、日本では2年も”お蔵入り”していたのが、なんとも不思議な一級の娯楽作。
”バットマン”クリスチャン・ベイル
この2大スター共演がみどころの正統で硬派な西部劇。
正反対な生き方をするこのふたり、奇妙な友情が見え隠れするあたりの演技が見応え十分。
物語も終盤での保安官たちの離脱による護送者の孤立、3時10分までのタイムリミットの緊迫感、西部劇ならではの撃ち合いの迫力と、最後まで緊張感が持続。
これこそが観客が期待している映画の楽しみ。
オリジナルの魂を生かしながら男のドラマを掘り下げたのが成功。
監督は、17歳のときに観たオリジナルに感動したという
「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」のジェームズ・マンゴールド。