映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「ヒッチコックに進路を取れ」

私が最も崇拝している映画監督ヒッチコックの作品について、最強ヒッチオタクのふたり
イラストレーターの和田誠
映画評論家の山田宏一
熱く楽しく語る対談集(2009年8月 草思社刊)。


でてくる、でてくる、関連する映画の題名や俳優名。
ともかくふたりのディーテールの記憶力には驚くばかり。
なによりもヒッチコック映画の見所や、魅力がたっぷりと詰まった絶好のヒッチ入門書。

毒入りミルクが闇に白く光る有名な場面の「断崖」では、”豆電球をどうやって仕組んだか?”という話題でもりあがり、「ダイヤルMを廻せ!」では、半分が3D(立体映画)の話。
「フレンジー」ではヒッチお得意の超長廻しカメラ撮影の解析やらで、
映画技術の絶賛ぶりも楽しく読ませる。

読んでいると、そうだ、そうだと感心することばかり。

そして、それを確かめ、もう一度感心したくて、そのDVDを観たくなる。
監督のほとんどの作品のDVDかVTRを持っているから、これではなかなか読み終えられない。

監督の映画を観ていないひとにもおススメ。
読んでから映画を観るか、観てから読むか、
いずれでも至福の時間となりますよ。