映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「決断の3時10分」


3時10分、決断のとき」を観に、

新宿ピカデリーに行く。
お盆休み期間中であったので上映開始30分前に切符売場へ行ったが、な、なんと!「満員」だという。
次ぎの回まで3時間待つのもいやなので、やむなく帰宅の決断をして列車に乗った。

 

この映画、日本では西部劇はヒットが見込めずに2年間も”お蔵入り”していて、やっと公開されたといういわくつきの映画。
満員だと断らずに、10スクリーンもあるならば、「ハリポタ」優先ではなく、大きな劇場に替えて入れてもらいたかった。

それがシネコンの利点ではなかったか。

 

本作はリメイクで、オリジナルは「決断の3時10分」(1957年)。
私は西部劇全盛時代の中学生のときに観たが、とにかく正義のガンマンを演じていたグレン・フォードが悪役に挑み、最後は期待に応える男を演じて、かっこよく、お気に入りの西部劇映画のひとつだった。

 

今月WOWOWで、この「決断の3時10分」が放映されたので、観た。
デジタルリマスター版ということもあるが、まずモノクロ画面が美しい。
そうか、カラーではなかったのだ。
西部劇定番の駅馬車、牛の群れとカウボーイ、荒野の風景が主題歌に溶け合って、これぞ西部劇映画という雰囲気がいい。
B級映画と違い、クレーン撮影で丁寧に描写しているぞ。
もうひとりの主役を忘れていたが、あのヴァン・ヘフリンだった。
「シエーン」と同じように妻と子供を守る男の役だ。
肝心のふたりの激突場面が、今観るとちょっと物足りなかったが、ラストの雨の場面がいいので満足。


久しぶりに黄金期の西部劇を楽しむことができた。