大阪竹本座で人形浄瑠璃の作品として初演された「仮名手本忠臣蔵」。
この外題(題名)にはどういう意味があるのだろうか。
「仮名」は、いろは仮名四十七文字が赤穂浪士四十七士を連想。
また、実名を出すのは禁止の時代だったので、大石内蔵助を大星由良助というように「仮の名前」ででていますという意味もありそう。
「手本」は、武士の鑑、手本。
「忠臣蔵」は、蔵一杯の忠臣。
「蔵」には、主役である大石内蔵助の「蔵」を連想。
そして、もうひとつ。
「いろは仮名」文字を七文字ごと区切って、その最後の七文字をつなげると、
いろはにほへと
ちりぬるを わか
よたれそつねな
らむうゐ のおく
やまけふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせす
「とかなくてしす」になる。
すなわち「咎(とが)無くて死す」。
赤穂四十七士は、罪なくして死んだという意味になるというもの。
この話、先日の国立劇場でのイヤホンガイド解説でも聴いた。