映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「マネーボール」

実話に基づく映画。
貧乏球団アスレチックスのGMビリー・ジーン(ブラッド・ピット)が、低予算でいかに強いチームを作り上げるかの物語。
メジャーリーグに疎い私にでも、面白く観て、感動した。

映画はスカウトたちとの討論から始まるが、この会話が野球界を見事に捉えて面白い。
言葉の連弾は、まるで「ソーシャル・ネットワーク」のようだと思って調べたらアーロン・ソーキンが脚本に参加していた。
音楽まで似ているぞ。

驚くのは、電話一本でやり取りされるトレードや解雇通告の非情さ。
厳しい世界もきちんと描いているからこそ、真実味あふれる。
日本の野球界で起きている問題など、メジャーリーグではありえない人事権だ。

ビリーはボストン・レッドソックスからの破格の誘いを受けるが・・
「その金額があなたの評価だ。」というデータ分析者ピーターのセリフにビリーの気持ちが重なり、誘いを断る男気に感動した。

監督は「カポーティ」のベネット・ミラー
カポーティ」のフィリップ・シーモア・ホフマンがアスレチックスの監督を演じている。
気心知れたスタッフ・キャストで楽しんで作っていることが、観客にも伝わってくる。