映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「愛を読むひと」


平日の午前第1回目上映の「劔岳 点の記」を観にいったが、なんとシネコン映画館窓口には長い列。
上映開始10分前になって「劔岳 点の記」専用売り場窓口ができたが、それでも多くのひとがそちらにも並ぶ。

空席が少ないとの案内があり、もうひとつ観る予定だった「愛を読むひと」に急遽変更。
こちらは、場内ガラガラだったが、結果的にはゆったり感動にひたることができた。

 

ベルンハルト・シュリンクのベストセラー小説「朗読者」の映画化。
原題は「The Reader」。
映画のほうの邦題は、小説での「朗読者」ではなく「愛を読むひと」で、よく考えると意味不明な題名なのだが、映画的雰囲気があり、及第点がつけられる邦題といえよう。


小説のほうも読んだが、主役のケイト・ウィンスレットがときおりみせる孤独感、凛とした態度、全体には抑えた感情表現が素晴らしく、映画のほうが小説以上に感情移入ができて、その分じっくりとした味わいと静かな感動をもらった。


監督は、演劇界でも活躍し、映画は「リトル・ダンサー」、「めぐりあう時間たち」と傑作ぞろいのスティーブン・ダルドリー。