映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「王妃の紋章」


コン・リー主演、チャン・イーモウ監督のコンビは、ふたり

ともがデビュー作「紅いコーリャン」(87年)、それに続く

「菊豆」「紅夢」のいわゆる”嫁入り3部作”で、
中国映画を世界に広めた功績が大きい。

 

私もこの3部作で、すっかり女優コン・リーのファンとなり、
出演作ほとんどの映画を観てきた。
「秋菊の物語」「さらば、わが愛/覇王別姫」など世界の映画祭で女優賞も獲得、2005年には「SAYURI」でハリウッドに進出して健在ぶりをみせた。

 

この映画「王妃の紋章」では、実に10年ぶりにチャン・イーモウ監督の映画に主演し、妖しく美しい王妃を演じてみせる。
デビューから20年、

”自分こそが中国映画界の王妃である”

とばかりの久しぶりの主演作である。

 

舞台は、唐王朝が滅んだ五代十国時代の架空の王家。
黄金の宮廷で、夫に裏切られた王妃の、息子たちを巻き込んだ逆襲計画を描く愛憎劇。

巨額の制作費を投じただけあって、黄金色に輝く衣装やセットが豪華絢爛。

見せ場である戦闘アクションもたっぷりと盛り込まれている。
虐殺シーンなども含めて、どれもこれも中国の歴史を見るようで、壮大な歴史絵巻を十分楽しむことができる。

 

近時アクション映画に傾倒しているチャン・イーモウ監督だが、
初恋のきた道」のような映画が観たい!

 

 

紅いコーリャン」→ 【画像:142189.jpg】