1979年イランでのアメリカ大使館人質事件を題材にしたベン・アフレック監督、製作、主演作。
前作「ザ・タウン」で、俳優監督として、”ポスト・クリント・イーストウッド”と言われるのも、うなづける一作だ。
架空の映画をでっち上げて人質を救出する、なんて、まるで往年の人気テレビシリーズ「スパイ大作戦」だ。
でもこの映画は実話だというから、びっくり。
ニセ映画の題名が「アルゴ」。
「スター・ウオーズ」のような砂漠でロケするSF映画なのでイランにロケハンが出来る。
人質の一人が言う。
”こんな映画みたいな作戦が成功するとでも思っているのか?”
実話であり作戦は成功するとわかっていても、ノンストップの面白さ。
嘘っぽいところがないので、登場人物たちと事態を共有するサスペンスに、終わりまで引きこまれてしまう。
一番頼りない人質が、最後に皆を救うくだりは、爽快。
そして最後は本人たちばかりか、カーター元大統領のコメントまであるという凝った作り。
今はやりの実録路線、ハリウッドならではの映画を堪能した。