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歌舞伎界を背負う若手のひとり、尾上菊之助の映画初主演作「怪談」(中田秀夫監督)での演技が評判だ。
父は尾上菊五郎、母は女優の富司純子、姉は寺島しのぶという家系だけに、「邦画が元気だと言われる中、そういう世界に呼んでいただけるのは光栄だ」と映画界にエールを贈る。
市川染五郎(松本幸四郎の長男。妹は松たか子)が「蝉しぐれ」(05年黒土三男監督)
市川海老蔵(市川團十郎の長男)が「出口のない海」(06年佐々部清監督)
と次々に映画初主演を果たしていることにも刺激を受けたはずだ。
現役の人間国宝四代目中村雀右衛門は、大谷友右衛門を襲名した後1950年から5年間に30本ぐらいの映画に主演した。
私も連続活劇「神州天馬侠」(55年)を観た記憶がある。
当時は歌舞伎俳優が映画出演などは反対が多く、歌舞伎界追放の話も出たそうだ。
それにしても二代目中村鴈治郎 はすごかった。
1956年から80本もの映画に出演。
吉村公三郎「大阪物語」
小津安二郎 「浮草」
川島雄三「鴈の寺」
市川崑「鍵」
黒沢明「どん底」
今村昌平「人類学入門」
と日本映画界の名監督にひっぱりだこだった。