かつて、ジャック・レモンとウオルター・マッソーが主演の映画「おかしな二人」(68年)は、レモンの潔癖症ぶりとスピード感あふれるせりふ、マッソーと絶妙のかけあいで、ヒットした作品があった。
この映画の原作は、ニール・サイモン作のブロードウエイの舞台。
そのサイモン自身が、85年に、主役の二人<女性版>舞台を作った。
潔癖症の女性を、浅丘ルリ子。ずぼらな女性を、渡辺えり子。
この二人が主役の舞台「おかしな二人」が、5月から全国ツアー中。
東京公演(ル テアトル銀座)の舞台を観てきた。
この二人は、初競演。
いかにも潔癖症にみえる浅丘、ずぼらにみえる渡辺だが、実際の生活ぶりは逆のようだ。だから、また面白い。
性格がまるで正反対、このやりとりが舞台のみどころ。
共演のスペイン人兄弟(宇梶剛士・深沢敦)の凸凹コンビぶりも、大いに笑わせる。
肩のこらないブロードウエイ・コメディーの味わいを堪能した。
満員の客席。こうしたコメディーを楽しむ人が多い証拠だ。
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