映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

橋本忍さんを偲ぶ

脚本家・橋本忍さんが死去した。100歳。

今から50数年前に、縁あって東京世田谷にある自宅を訪問する機会があった。
驚いたのは蔵書の多さ。中でも目を引いたのは、「ハヤカワ・ポケット・ミステリー」が廊下までずらりと並んでいたこと。
ミステリー・探偵小説好きだとすぐわかった。
どうりで、謎が謎を呼ぶ「羅生門」がデビュー作となったはずだ。
松本清張原作もので真価を発揮。
「張り込み」と、映画タイトルが出るまでの長い緊張したファーストシーン、「ゼロの焦点」での回想シーン等々。
社会派ドラマでも、「真昼の暗黒」や「私は貝になりたい」ラストのセリフが強烈なメッセージを伝えていた。
次々と名場面、名セリフが蘇ってくる。

100歳になっても毎日書斎で小説を書いていたという。

たくさんの感動をもらった橋本忍さん。やすらかに。