映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

レッドクリフ PartI

私が最も好きな小説は、吉川英治著「三国志」。

 

30歳代に読んで、乱世の男たちの友情と死闘は、あまりに面白く,1巻読み終わるとすぐに次の巻が読みたくなり、すっかりハマって夜更かしの日が続いた想い出がある。

 

この小説の基になった「三国志演義」は、壮大な物語だけに映画化などは無理と信じていたが、香港のジョン・ウー監督が構想18年をかけて映像化した。


映画化は長大な物語のうち「赤壁の戦い」前後の部分に絞ったのが成功した。

映画のほうも、本年屈指の面白さで、ワクワクしながら
満員の劇場で観た。

 

登場人物たちが小説のイメージどおりに見事にハマっている。
特に「諸葛孔明」演じる金城武が、冷静で聡明さを出しており、映画では脇役になる「劉備」演じるユー・ヨンは武勇よりも人望を前面にだしての配役に感心した。
豪傑の「関羽」・「張飛」・「趙雲」が出てきて見得を切れば、そろって歌舞伎役者の顔見世興行ばりの見事さ。

 

PartI最大の見せ場「九官八卦の陣」を組んでの合戦シーンは、ワイド画面で上空から亀の甲の陣を一目で示すところなど、セリフでの説明を省略させる展開で、たるみがない。

息つくヒマもない2時間半で、いざ水上での「赤壁の戦い」は、Part?へ。
いまから待ち遠しい!

 

アジアの映画人たちが結集して作ったこの大作に乾杯!