映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「池田学展」に衝撃

日本橋高島屋で開催中の「池田学展 The Pen ー凝縮の宇宙ー」を観てきた。

今年は美術館に26回と月3回ペースで観ているが、今年これまで最も衝撃を受けた展覧会だった。

わずか1mmに満たないペン先の緻密な線で壮大な世界を描き出す現代アーティスト池田学のほぼ全作品を網羅した20年の軌跡をたどることができる。
細部に描かれた異様な世界、それが全体として異様な物語となる。

目玉の作品が、3年3ヶ月もの時間をかけて、 縦3メートル・横4メートルの大画面大作 「誕生」(ポスター写真)。
津波と新生の物語だ。
その制作現場を撮影したビデオを会場で観たが、下書きなしで毎日ひたすら書き続けていることにも、びっくり。

私のお気に入りは「予兆」(上の写真)。北斎の世界の再構築。

小学生のとき描いた絵や、オーム事件裁判の法廷画もあり、池田学の全世界が一望できる貴重な展覧会。
会場では、驚きの声があちこちで。
彼の作品だけは、実際に観ないことには語れない。