映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

声明と雅楽の演奏会

国立劇場開場45周年企画公演・声明と雅楽の演奏会を聴きに行ってきた。
大劇場は満員。
めったに聴くことができない作品だけに、生で聴く喜びをかみしめながら鑑賞した。

前半は、
国立劇場委嘱作品で、今回が初演だという、菅野由弘作曲の声明作品十牛図(じゅうぎゅうず)」。
舞台の左・右・後方から、浄土宗・真言宗日蓮宗と三つの宗派僧侶の45名の声明が競演というもので、声明の広がりがよくわかる2階3列目中央で聴いていたが、その重厚な祈りに感動した。

後半は、
国立劇場委嘱作品・昭和54年初演で、いまや”現代雅楽の古典”といわれている武満徹作曲の雅楽「秋庭歌」。
30人ほどの雅楽奏者によって奏でられる武満独特の選ばれた音色の連打は、会場内に透明な響きとなって、非常に美しかった。

”新たなる伝統の創造”という今回の企画は、大成功だ。

国立劇場にて。眼の錯覚で、右に歪曲して見えます。写真は正長方形ですよ。