映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

”平成の三之助”十二月興業

歌舞伎界の次代を担う”平成の三之助”といわれた
海老蔵新之助)、菊之助松緑辰之助

今月この3人
海老蔵は、舞台外で「恥辱手本酔醒蔵」(はじでほんよいざめぐら)の顔見世失態興行を演じたが、
菊之助松緑は、日生劇場の「十二月大歌舞伎」で大活躍。
その舞台を観てきた。

「通し狂言 摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)」
通し狂言では、めったに上演されない演目で、今回通しで観ることができて話の筋がよく分かった。
道ならぬ恋に身悶える玉手御前を菊之助が妖しく熱演し、ひとまわりおおきく見えた。
菊五郎演じる合邦道心は、菊之助を引きたてるがごとく、今回は控えめに。

「達陀(だったん)」
東大寺二月堂・修二会の達陀の行法をダイナミックな群舞でみせる舞踊。
こちらは、松緑が初役で挑戦。さすがの熱演で迫力があった。、
練行衆が花道から出てくると、日生劇場の石の背景に松明の炎が燃えて幻想的な雰囲気たっぷり。ライトや音響に日生劇場らしい新機軸が成功した。
かつて二月堂の内陣から実際に見た「お水取り」の感動を舞台で再現させてくれた。