映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

”最高”「ダークナイト」

 


両親を殺された大金持ちブルース・ウエインが選んだ道は、

恐れていたこうもりの仮面を自らかぶること。


クリストファー・ノーラン監督・クリスチャン・ベイル主演の新たなバットマンシリーズ

の第1作「バットマン・ビギンズ」(05年)は、
バットマン誕生秘話を新鮮かつリアリティある映像で描いた秀作。

 

あれから3年。
続編を楽しみに待っていたが、その期待を裏切らない傑作の誕生だ。
原題は、”THE DARK KNIGHT " (NIGHTではない)。
「闇の騎士」すなわち「バットマン」。

 

今回は、”最凶”の悪役ジョーカーが大暴れする。
バットマンがマスクを脱いで降参しなければ、市民を一人ずつ殺す」と脅迫する。


これ以上市民が殺されていくのを見ていられない”最強”バットマンは、

悪に屈するかどうか決断を悩む。


「光の騎士」と呼ばれ悪と闘う地方検事ハービーは、

二つの顔をもち”最狂”と化していく。

 

光と闇。善と悪。戦争と平和
孤立したヒーローの苦悩を描く人間ドラマがしっかりしていて、

152分間の上映時間を飽きさせない。


力で正義を貫くことができない現代。
あたかも、ヒーローの苦悩が現代アメリカの苦悩を象徴するかのように。
映画は時代を映す鏡。

 

28歳の若さで急逝したジョーカー役のヒース・レジャーの怪演も見どころ。
来年のアカデミー助演男優賞は、堅いのではないか。