「映画のセットのような」港町を舞台に、 これまでの三谷幸喜監督作品では しかもこの映画、全編「映画のパロディー」も楽しめる。 たまらない面白さ。 何気ないワン・カットにも、例えば エンド・クレジットには、監督役で登場し、自作「黒い十人の女」のパロディ映画もある 裕次郎の「夜霧よ今夜も有難う」のパロディー映画もあるぞ。 これだけ詰め込めばどれもカットできず、2時間16分と長くなってしまったのも、納得。
「映画だったらいいのに!」という窮状に陥った主人公が、三流役者を ”伝説の殺し屋”に仕立て、
「まるで、映画みたいに」ドタバタを繰り広げるコメディー。
一番面白い。笑える。
次から次へと繰り出すパロディは映画ファンには
「雨に唄えば」Singin' in the Rain 街灯シーン
「メリー・ポピンズ」Feed the Birds 老婆のシーン
といったカットがちりばめられていたりする。
”故・市川崑監督に捧ぐ”と出て、市川監督お得意のロゴでキャストの紹介をしている。
市川崑ファンの私は、涙がでた。
B級映画が大好きな三谷幸喜監督だけに、私の知らない映画のパロディーもたくさん忍ばせているのだろう。