映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

1962年 映画青春時代 <その1>

<私の映画遍歴6 高校時代>

映画検定予想問題です。
Q1.1962年(昭和37年)キネマ旬報外国映画ベストテン第1位は、前年度に続いて2年連続ベスト1監督となったイングマル・ベルイマン監督の作品だった。その題名は何か?

Q2.同じ1962年外国映画ベストテンに、3本も選ばれていたミケランジェロ・アントニオニ監督の作品は、「情事」「夜」と、もう1本の題名は何か?


1962年といえば、私は高校3年生。
だが、大学受験勉強そっちぬけでこの年107本もの映画を観ていた。
キューポラのある街」の吉永小百合にあこがれ、リバイバルブームで上映された「駅馬車」(ジョン・フォード監督)に興奮していたが、ヨーロッパ映画を中心とした芸術映画上映運動アートシアター(ATG)にもよく通っていた。

この年の私が選んだ外国映画ベスト1はベルイマン監督の「野いちご」(Q1の解答)。
死が近づいた老人の内面を白黒映像で見せて、映画に”品格”を感じさせた。

そして、この年アントニオーニ監督の「情事」と「さすらい」を観て、現代人の不安や断絶をテーマに描いていて、正直ショックを受けた記憶がある。
アラン・ドロンが主演した「太陽はひとりぼっち」(Q2の解答)で描かれた”疎外”と”愛の不毛”は当時の最先端文化であった。
そのムードに酔っていた映画青春時代が、なつかしい。

だから、ベルイマン監督とアントニオーニ監督が、先週相次いで死亡したと聞き、当時のことが急によみがえってきた。

20世紀最高の映画作家といわれるふたりの巨匠、ご冥福をお祈りする。
そして映画でときめきの青春時代をありがとう!