映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

ビリー・ワイルダー監督第7作「サンセット大通り」

フィルム・ノワールの傑作であり、ワイルダー監督代表作の一本。

サイレント映画時代の大女優であったが今や老女となり過去の栄光にすがって名監督を召使にして暮らしている大邸宅にやってくる脚本家。

老女優を演じるグロリア・スワンソンが不気味で妖気が漂う迫真の演技。
召使を演じるエリッヒ・フォン・シュトロハイムの怪演。
この二人のキャラクターに圧倒されてしまうが、脚本家役のウイリアム・ホールディンが主役です。

スワンソンは、1919年セシル・B・デミルにみ見いだされて
人気スターとなり週100万ドル稼ぐスターであったが、映画公開当時は過去のひとで、彼女自身を投影したこの映画でカムバックした。
サイレント映画時代の大女優のカムバックといえば、日本でも。
戦前日活の大女優・入江たか子が1953年に大映「化け猫映画」で戦後初主演で大ヒットをとばした例もあり、なにか共通点を感じる。

撮影当時、実際のスワンソンはとても若々しかったため、化粧部は彼女が老けて見えるように白髪やしわを足したという。

死体が語るというファーストシーンから映画史上屈指のラストシーンまで、やはり上手い、堪能する。

 

 

#ビリーワイルダー #サンセット大通り