「フィクサー」
ニューヨーク最大の法律事務所でフィクサーと呼ばれる男(ジョージ・クルーニー)は、
汚い仕事を請け負う”もみ消し人”だ。
大企業の巨額訴訟をめぐり同僚弁護士が起こしたトラブル処理を描く犯罪サスペンス映画。
「ボーン・スプレマシー」の脚本家トニー・ギルロイの初監督作である。
ジョージ・クルーニーは、
この手の役をやらせれば、やはりうまい、かっこいい。
企業内弁護士役のティルダ・スウィントンが、
重圧に押しつぶされモラルを逸脱していくさまを迫真の演技で見せて今年度アカデミー助演女優賞を授賞したのもうなずける。
このふたりの競演ぶりがみどころ。
爽快なエンディングも可能なストーリーだが、あえて全体に抑えたドラマ展開で、それが現代ストレス社会をそのまま写しだすことに成功している。
昨日、「追憶」「愛と哀しみの果て」で有名なシドニー・ポラック監督が亡くなったという記事を読む。
ちょうど観たこの映画「フィクサー」では、プロディーサーを務め、かつ、クルーニーの上司役として出演していた。
ご冥福をお祈りする。